Utakata
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灯屋
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きっと皆んな繋がってるよね。
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しんしんと肩に積もった寂しさに戸惑う僕を見守って月
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深夜バス目に入る景色胸を刺す闇をも乗せて僕の痛みも
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数IIして見上げた窓に天の川教室の横澄む宇宙あり
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ハーモニカ聴こえる家の奥の奥銀河も駅も賢治までいて
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君の髪風の形に揺れていて前髪なおす係りはぼくね
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傘たたみ少しふるって水気切り傘立て入れたら抱きしめていい?
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陽のあたるリビングの位置に祖父がいてのんびりゆっくりカピバラになる
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この庭の蝶が夜明けをめくり上げ抜け出せぬことを知る秋の朝
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「さむいね」と冷たい指で頰あてる君でいっぱい秋の体積
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向日葵は枯れてしまった雨の後きっと君から言うね さよなら
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玄関に「お邪魔します」も言わないでバッタが僕を複眼で見る
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一房の紫葡萄熟れてゆく美術室横描かれただけ
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窓ガラス額つけつつため息で始発のバスは我ために発つ
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雨上がり道照らす月静かなり 雲のまた上 宇宙
(
そら
)
の確かさ
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秋の夜を僕だけのため使いきる鳴くか鳴かぬかスマホ眺めて
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長靴が持ち主捨ててアスファルト寂しそうやら気楽そうやら
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貸した本ページの角を手折られて ヤツのニキビが増えますように
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たよりない日々の蒼さを濾過させる「また明日ね」の君のひとこと
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家出した猫がふらりと帰るよう君の居場所で僕は待ってる
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部屋のすみ古いスマホと君の写真 想い出せない会話があって
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黒い蝶秋の味する蜜を吸う爽やかな朝は身に辛かろう
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日暮れきて月飾るため夜がくる舌突きだせば風に切られて
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透きとおる青空それはスライドし雨アスファルト黒く染む 雨
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一人居の祖父の裏庭わっさりと今年も葡萄ずっといきてて
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まるい虹かかればみんなペンを置き窓に集まる子供の目をして
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真夜中に期限切れなるどら焼きを昨夜食べたわ 僕、元気です
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窓開けて入り来しならむたんぽぽの綿毛はしばし老猫と遊ぶ
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朝の陽は閃光となる紋白蝶ポニーテールの君が横切る
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月見えず雨の電話は雨が聴き 僕の弱音は誰に話さず
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月光がこぼれて濡れるアスファルト秋の空気は雨待ちながら
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