Utakata
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外並由歌
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落ちていくとこを上手に見ていてね。いつも通りで、そう、大丈夫。
7
切なさは誰のもとへも行かないで 私のためにだけ咲く花であれ
8
寂しさをあの日に恋と呼んでいた シーツに包まる微睡みに似て
10
寂しさよ、通ひ路とざせ業の船 孤独の地獄行きつ戻りつつ
4
海へ行く魚のようにあつまって祭りへ下る人々の道
11
傘の中 雨粒が叩く音楽が好きだったことも思い出そうね
6
伐られてもなお奪われぬ薔薇色と したたかに在る呼吸の痕跡
8
連なりし丹霞の道を憶えてる 身に抱く目に その色彩に
9
土と地を分ち流れる距離感で 人の軌跡に差すはとちの木
5
まっさらを秘めて育む
十千
(
とち
)
の夢 煌めく水面仰ぐ潜水
7
宵がすみあかあかと明け光づく 実る明日へと近づく朝焼け
7
曇天に重い歩みも加護の下 社の風に唄う鐘の音
7
星落ちる絵本のような霜の咲くフロントガラス 朝の夜話
8
交差点 歩行者信号あけを待つ気怠い憩い 夜のつなぎ手
9
バス待ちの黒を基調にさまざまに佇む姿は雑誌の見開き
8
通過します 憂鬱乗せる箱なのに朝日の影絵ただ美しい
15
「これからは一人で生きていかなきゃね。」二歳のわたしと手を繋ぎながら
6
辿り着く日々の折々だけをみて この灯火が照らす足元
8
「うそつきとばれたくないの。」いとけない私が言った。怯えて、泣いて。
8
理解とは「理性で分かる」ということで こころは未だ無知のただなか
10
とじかけてためらうような鹿の声 問われているのは心残りか
10
あと何を、私の何を差し出せば。あいつを正してやれたんだよ、クソ。
8
かさならぬ音に気づいて石畳なき
途
(
みち
)
こそが子らの遊び場
6
血の枝はひきひろげればそこにある 昨日の鶏にもこの下唇にも
7
冬鳥に幾里歩けば還り着く傷つき痩せた秋の足でも
8
冬鳥の空と水面の暇にて地を踏みしめるもみじ葉の赤
7
人が為こと幸くあれと
呪
(
まじな
)
ひて こと裂く痛み我を
詛
(
のろ
)
へる
7
まっさらに辿る誰かのはつゆきを留め歩いて重ねる愉楽
6
目を閉じて悪夢のように押し流す 嫌いになってしまった夏を
4
穏やかに記憶の箱を叩いてる、私を救ってた頃のあなた。
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