十六夜いさよひの かうかうたりて春花はるはなの にほえさかゆぞくたつまにまに
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牛の余生 それもありかと ごろ寝する 腹を叩いて これぞ幸せ
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「久しぶり」友との電話にはずむ声 「また会いたい」のことばの愛いとしさ
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毛を刈られ風呂で洗われ乾かされ、褒美お肉を貰いすやすや眠る /本日の愛犬
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馬鹿必死に馴染もうとする 遠い目 を追ってしまうのを背丈のせいにす
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とを引いてふい香る花 にあいまいに殴ってほしいこの不可能を
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帰り際 角曲がるまで 見送って 手を振る父に 祖母のおもかげ
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暇そうに見えるあの子の頭では彗星びゅんびゅんまわる まばゆい
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卒業の朝のトースト、ジャム、スープ もくもく食べる君の横顔
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この胸の中で渦巻くもやもやに 病名をつけていただけませんか
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満開の桜の下の蒲公英が放つ素朴で野蛮な美
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天辺部てんへんぶ黄昏迫る我が姿鏡見るたび老いを感じる
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ちらちらと真白き星に胸圧されつつ息を吐きたり十五歳
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護岸され生活排水流れゆく 放水路にも一面の花
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散歩道ヨタヨタ歩く老いた犬明日は我が身か夕焼けを見る
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好きだよと愛していると囁かれ嘘くさいなどいつ思ったのか
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私には綺麗なこえに聞こえないそれでもあなた好きと云うのね
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望みなどないよと君は言ったけどそれは嘘だよ押し殺しただけ
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街角でギター鳴らした貴方から冴えて澄む声私を射抜く
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粉雪が静かに降り積もる夜は早くあなたの声が聞きたい
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アラザンと金平糖の星空にチョコレートの城やさしさの国
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雪が降るそんなことにも新鮮に驚くなんて子供みたいね
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命など惜しくはないとうおまえ俺にとってはおまえが惜しい
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二人だけそんな世界があるのならどれだけいいかと目を閉じてみる
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愛してるそんな言葉も紡げないそんなお前を愛おしくもある
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幼子が動画見ながら父の横卵焼き食べるカウンター席
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しいたけが良かったけども まいたけが 99円 安さに負けた(きのこ鍋)
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「あと5分」パーの手すると あたまスリー そうじゃないけど ねこはそれでよき
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ふくらんではじけて消えた風船の私はどこにいたのだろうか
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パーソナルカラー、骨格、顔タイプ… ややこし過ぎる似合わせオシャレ(でも楽しい)
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