勘違いしてた嫌われていなかった色眼鏡で見ていたのはわたし
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そばにいてなにもしないしねむくなる ただそういう、あたしのともだち
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最近は夢と記憶が入り混じりわたしの世界が拡張する
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記憶とは遠ざかる海 離れてゆくのはわたしなのかも
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冬枯れの街いろどりし山茶花の花色褪せて春隣はるとなりかな
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傍らに眠る恋人 片せない食器と夜を共にしている
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大荷物かかえたきみが乗り込んだぼくには読めない名を冠すバス
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連休の末尾に来る憂うつは命の大切さをうすくする
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生まれてもゐない時代のあの家に泣きたいほどに帰りたかつた
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朝が来るから寝たくない 明日が来るから寝たくない ああもう、眠い
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そら見上げ まぶしき光に 振り返る 明日は満月 月光の影
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彼の人の胸に響いた心音はきっとあの子のものだったのだ
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皓々と戻ってきた月見上げては 天動説もわるくはないなと
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真夜中のシャワーの中の耳鳴りは君の泣き声 もう聞こえない
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甘いのスイーツといっしょに頼めば大丈夫 まだ早かったブラックコーヒー
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爪切りが苦手な愛猫あいびょう 頑張ったね ごめんねと 優しく抱擁す
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あなたにやきもちを妬かせてみたくて「チバがさ」とミッシェルの話をする
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狭すぎる部屋で私を包む読みかけの火花やエルレのアルバム
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ねえ たしか前世でトモダチだったでしょ バカなあたしもそれはわかるよ
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カフェインを 注ぐ愛用のマグカップ すかさずそれを 倒す愛猫
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ねぇ聞いて!不老ふ死温泉行ってきた! 試してみようって待て痛い離して
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旧友に会いあの時に戻ったよう散歩しながらおしゃべりやまず
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この地球ほしに 別れを告げる その時に 聴こえる言葉 持って逝きたし
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すみません、感情ですが、ちょうど今、席を外しておりまして、はい
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机には飲めないコーヒー、薬、造花、カレンダー、定規が鎮座
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ハッピーターン買うあなたには期待しないと決めた日に
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荒れ海と並ぶ風力発電機 夕暮れここが世界の端っこ
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三本の薔薇の花言葉知ってる?と笑う君の眼が教える愛してる
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シャキシャキも味わいたくて春キャベツ コールスローは今日は寒いか
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ちま猫ちゃん おいちいゴハンを たべながら おかあちゃんを チラッとみつめる(おいちいよ!😸)
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