絡まった枝が丸まり風受けて回る瀬脇で鮎竿振りぬ
17
きみがいたブランケットはへこんでる いつまでもあったかければいい
8
研ぎすます言葉の刃手に取って吟味の果てに一首生まれぬ
9
微笑んで子の怪獣に付いてゆく何が在るかな友達増えた
15
きみの好きだったやつだよウインナー もう「だめ」なんて言わないからさ
5
きみがいる夢想している虹の橋待ってなくてもいいよと笑い
5
ぼくが追いつくまですこし待っていて四角の中でだけ会えるきみ
6
ガォォォォ小さいお手手ふるわせて足踏み鳴らし冒険始まる
6
飲み物と着る物悩むがなくなれば多分季節は秋なんだろう
6
水飲んで寝て夜厠に起きるなら汗かいてなくやっぱり秋だ
9
犬のなき季節の空を遠く見る 雲の足跡 元気でいるか
10
息災を訪ねたき人の名を忘れ「あれ、あの人?」で通じた陽だまり
23
時間なく ため息だけが 増える日に 雨音響く 夜に涙す
25
長月に擦れっ枯らしの歌詠みを待たせて碧き金木犀は
10
天災は 人災なるも 切り離し 高い位置から 国を縛れる
11
しなやかに 理想の言葉 思えども  歳重ねても 硬くなる日々  
6
こんな物無ければいいと投げつけた あなたと私をつなげる板
5
眠れない 虫の声にと 息を継ぐ 御魂の行方 夜は拡がれり
16
飲みかけのペットボトルが群れる場所猫は寄らない私の部屋
5
とりあえず 見えるところを 綺麗にね 剥がす皮なし 天皇国家
10
僕らみな花火みたいに見えるかな 違う時空のどこかで見れば
20
怖い雨 止んだようだよ 車がゴー  秋の虫音が 微かに聞こゆ
4
網被(かぶ)り 四方塞(ふさ)がる 日本で 受けて逃げるは 政権政党
8
虫の音と 雨の止み間と テレビジョン 薄日差し込み 平和ボケかな
11
フランス語 英語と日本語 飛び交って 三者協議は 結論が出ず
18
花びらの色戻らねど葉脈は潤いに満つまだ生きている
10
たまにほら全部やめたい離れたい隙間があるからこその木漏れ日
7
左側 歩いていたら 注意され 大丈夫かい 日本人たち
5
名を呼ばれ 振り向き君の 浴衣見て なびく袖髪 心奪われ
13
死の端を舐めて吐き出すだけの日々 夜は落ちてくためだけの場所
8