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曇天の水辺に降りた白鳥は水墨の絵に艶をこぼせリ
11
スポーツは好きと言えども観るだけで
秋桜
(
コスモス
)
咲いて秋の気配や
8
カメムシは高層ビルの窓に居て「どこから来た」と皆に聞かるる
19
老蝉の 最後叫び 夏は行く 静まる森に 実るドングリ
9
お願いね人の都合はバリ無視の夫の頼み秒で断る
10
「辛いよね」「分かるよ」だって笑っちゃう あなたに何が分かるのかしら
10
蝉鳴きつ 初秋の降水帯に冷ゆ 九月に咲きぬ 山茶花一輪
25
着る物に理想の自我は表出し 深層心理の露出魔となる
11
「醜もまた美なり」と見なす哲学の教ふるままに歌を詠みにき
12
一見の 客とあなづり 目に見えぬ 虫食ひ栗を 掴ましにけり
11
ひとむらの 白き茸の 生えて居る 妖しき宵の 西本願寺
14
高志国に探すかげろふ火焔土器 時をこへてぞ巡りあひける
6
行合ひの空の余白へ鰯雲 微かな風も秋を連れきて
12
前だけを見つめ呟く「ごめんな」は抗えぬ淵時間よ止まれ
7
雨の夜ノラと名付けし子猫抱き 小さな鼓動の胸にひびきて
10
回転木馬(エルドラド)今は何処や星流る 何時かまた会ふその日を信じ
4
コトコトと大豆煮込んで海老豆に 老いの体の栄養なれと
33
傘
布巾
(
ふきん
)
何
干
(
ほ
)
したっていつまでも
湿
(
しめ
)
っぽいのに堪えかねて
17
シャーペンのあたまが どっかにいっちゃった せっかく かわいい三毛だったのに
23
嵐去り青空に雲流れゆく吾のわだかまり拭い去るやに
18
基準値を大幅に超えて今きみの瞳に星が星が星が
11
長雨は憂鬱だから嫌だったでも今は好き君とのメール
16
魂が 體を離れ 骨となる 豊を求む 白き鬼かな /
0/27
4
そこ此処に猛る水あり
生命
(
いのち
)
育むものに何をせし我らは
20
一部屋だけ消灯した家の台所から伊集院光の笑い声だけが飛んでくる
9
気がつけば蝉の声なしどんよりと秋虫繁し蛙鳴く声
17
旦那衆と呼ばれた屋敷荒れた庭我が家小庭の荒れようだもの/管理できない
15
朝早く聞こえた絶望 スマホから 着信音の主はケアマネ
10
あんぱんは大志を抱き生まれども 焼かれて夢は空洞となり
6
寸毫の疑いもなし いつの日かまた会える日がかならず来ると
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