ファンヒーターストーブが鳴いているので母さんの世話朝仕事3時間経ち
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故もなく焦燥の闇這い寄りて歳経るごとに我食み砕かれ
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薔薇みたい野生のキャベツ僕の色ロマンチックは遠くの畑
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甘さ沁みる 祖母の言葉と シルベーヌ 祖父の背中に 道標得る
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叶わぬと知りつつ祈る掌はただあたたかき血潮の流れ
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うつむいて浮き世の泥に埋まるとき生まれたことの虚ろに問うて
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姑の植え残したる椿の木赤と緑が春の陽はじく
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立ち寄り湯人のまばらな薬湯に知らぬ媼と桜を語る
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桜舞い欅は芽吹くさわさわと御宮をわたる風の依代
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団塊の端にも春はひかり満つ 妻とおとなうたまゆらのはな
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昔日せきじつの 幾多の苦悩消えていく 我気遣う息子 母でよかった
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なんだかね自分の息をかいでるようでむかしの短歌うたはちょっと照れます
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遠くから愛でるだけもう散っちゃった桜にきみに触れたかったな
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ただひとり抱き締めたくて君のこと たぶん恋ってこんな感じだ
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花のを振り散らすよな北風に コート無しの身固く縮まり
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気が付けば真円となる月ありて 月読アルテミスの船今一廻り
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月明かり部屋の中まで差し込んで今夜は春を纏って寝よう
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帽子かぶりベンチコート着てマスクして杉林下のゴミ収集場へ
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ただいまと扉ひらくとおひなさま おかえりなさいと母のまなざし
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帰路の宵 待受を閉づ漆黒のスマホ液晶に 映る月影
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風そよぐ今宵を照らすピンクムーン花の薫りに揺らぐ月影
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「殺人は数によって神聖化される」『殺人狂時代』だよまだ/チャップリン
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技芸練り 澄み渡りし 鶯の 声はすれども 姿は見えず
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ジョーカーを引いてしまってトランプの引き際見えぬ切り札虚し
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先住の 2匹にビビる こともなく   番長面した  捨て猫子猫
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新たなるバイオテロをも匂わせる 各地で起きる桜の倒木
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家守り十五年経て奮い立つ 春時雨裁つ君の復職
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真夜中に窓の戸開けて誰か見ていたら怖いな風の音聞く
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青々と 次々伸びゆく小松菜の 蕾膨らみ春を告げをり 
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六段の石垣見事な山城で どれ程鳥声聞きしか城主は
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