雨粒が薔薇と戯れ楚々な庭茎をつたって土に溶けゆく
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足音が 近づいてくる 幸せに 足音立てて 近づいていく
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蜘蛛の子をちらす予感をはらみつつ青嵐の吹きすさぶ騒擾
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親しさの見えない距離が知りたくて 行ったり来たり行ったり来たり
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姉猫おねーたん きょうはゴキゲンわるいのよ ちま猫ちゃんには りゆう理由・わからぬ(しゃーいわれる)
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香薫ウインナの桜パッケージ 手に取りて シーズン最後のポトフなるかな
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春の雪 強い陽射しに さっと溶け 土へ還れば いのちが芽吹く
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98円の品がなくなってとてもさみしい定番の棚
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どんとこいなんでもできる、思うのは多分よく寝たせいなんだろう
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忘れないアオハルの頃いつだって そこには全て貴方きみがいたんだ
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空想と現実を混ぜ詠んでいる はて、この歌は事実だったか?
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下らぬと一蹴される人生を送っております許してください
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疲労した脳を焚きつけろアッパーなジャズロック耳に破裂するまで
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幽霊の正体見たり枯れ尾花 この笑い声はどこから来ている?
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アッパーな歌声が響く夜がある 寂しいフォークが残る夜もある
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あなたには気詰まる喪服は似合わない ごめんね自由を奪ってしまって
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純粋な炭は輝くものなのか 失敗作のパンを眺めて
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窓際の物言わぬ虫に共感し生きていた日が随分遠い
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滅べば良い人類なんかと毎月に 発狂目眩貧血鈍痛
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ペン先で人で在る為吐き出した 狂いが来るほど評価は高い
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力もちうどんは 力が出るかなと ひさびさ食す とろろも入れて
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待ち侘びて暑さ寒さを耐え抜きん春の訪れクリスマスローズ
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君の言う「また明日」の約束は来世も含めた言葉でしょうか
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神さまの言うとおりにしたミヨちゃんのなまえが大きく新聞に載る
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雨雲の 一時休息 かすかにも 東の空に 上弦の月
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霙ふる中を チビ猫連れ帰り オヤツをだしたが「それどころとちがうにゃ!」(ぷんすこ😾)
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花粉症止まらぬ鼻水どばどばと 砂漠に居たらオアシスできる
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春めいたお店を巡りじんわりと置いていかれぬようにと焦る
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スーパーで父がもとめし金時は祖母が作りし味によく似て
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少しだけ不調報告添えながら良くも悪くも「変わり有りません」/医師の問いかけに
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