孤独とは不可分なのだ ならせめて君の孤独に指紋をつけたい
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やめなよと 体に毒よと 言う君よ でもゆるやかに消えたいんだよ
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ドロドロとした感情を文章に変えてスマホに叩きつけていけ
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あっパパがテレビ出てるとはしゃぐ子にどう教えましょ手配写真を
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水という異なる気体の化合物 孤なる固体の悲しき嫉妬
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いにしえの歌口遊くちずさみ耳にする 想い人待つ衣擦れの音
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我を花と眺め剥がす花弁のよに 摘みし花もかように愛たか
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嘘みたい 布一枚で痛み減る目から鱗の膝サポーター
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さかみちを転がるあおりんごのようにあなたの元へ向かっています
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地球儀の上を転がる青林檎 方位磁石はない恋心
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この部屋の外の世界という時の世界が部屋の中にだけある
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過干渉 着信履歴を埋めてくるやめてください母親さんよ
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ミンティアを食べた爽快感だけで授業の退屈消し飛ばしていく
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通常と変わらぬ態度 奥底に 沈めた愛は深く尊く
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ざりざりと気持ち削れる日々だから 心にぽつんとウサギ飼ってる
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少しずつ日記に君の名が増えて私はやっと恋に気づいた
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負けそうな試合の途中君想いじわじわ巡る指先の熱
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ハングマンズノットができないから今日は死ねません明日も無理
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母さんを着信拒否してもう1年 母さん、私、生きてて良かった
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過程とかどうでもいいから結果をよこせ22世紀のロマン
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朝焼けが素晴らしいとかそうじゃないとか言ってみても同じ太陽
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夕焼けは朱あけの雲のグラデーション十一月はお日様が散る
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白内障青い光が眩しくて暗い寝室蝋燭燈す
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かわいいあのこのありがたいお言葉救われたフリをしているのは
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泣きながら貴方に電話をかける死にかけの蝉のうるさいことよ
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フキダシが連なるキミとのお喋りは その日の〆のデザートのよう
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挟まったまま取れないでいる粒のどれか一つに君はいますか
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なぜだろう溢れる気持ち会いたくて まだ足りないんだキミを知るには
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本当の心は言葉を拒絶する だから口はつい嘘をつく
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ペコちゃんと三本仕立ての菊の花そしてもみじの初デートの日
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