待ち時間ゆらゆら揺れるイヤリングあなたが来るまで時を刻んで
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ヒメオドリコソウを踏まないからあなた優しいんだね星の数ほど
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オムライス溢れんばかりにかき入れて咀嚼し涙母思い出す
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はかなくて 夏のなごりのさくら貝こわれるものと知りつつ拾う
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晩秋に夕顔のタネ摘み取りぬ愛する人の骨拾うごと
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星がきれいだねって一駅前で降りて浮いたお金でビールを飲んだ
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消し忘れたオレンジライトがうざったく僕に囁く「まだ生きるの?」
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あの人を想う心にとどめさす 人魚姫もそうしたらよかった
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砂浜につける足あとザクザクとリズムに合わせ寄せる波音
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砂浜に残る足跡 波が消す 私もいつか跡形もなく
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絶叫をしていたところ共感を寄せられ恐れ戦き黙す
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一節の煌めく砂金掘り起こす 無数の本の砂漠の中から
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隆盛を捨てゆくも背を見送るも末に貴き(とうとき)調べよ響け
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トランプがトランポリンで跳ね回り 投票箱は蹴り飛ばされて
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晩秋やこの国の美は燃えている 英五の歌が聴こえてきそう
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夕映えに思い出重ね生きていく 何か失い何か補い
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初歯医者徹底抗戦かたくなに 上とは違うこれも個性か
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外人の名前のついた病名に怯むの分かる 負けるな母よ
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秋の葉が染まりし色の鮮やかさ君の唇引かれた紅か
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母さんの言葉、心に刺さってる 殴る蹴るだけしなかったよね
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ほんのりと貴方の温度が残ってる コートを羽織るぶかぶかの夜
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彦星さ、あんたの気持ちがわかったよ 五年も待った推しが実装
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黒色の枠の中にいる君だけは さいごに僕に笑ってくれたね
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仕事終え友人とLINE通話する 皿洗いつつ愚痴言い笑う
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夢のあと背中に纏ういやな汗 シャワーで流し今日もここから
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しわ刻み枯れた肌寄せ呟いた 「しあわせだったよ」君の最期に
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叫ばずにいられず部屋を飛び出した 今を笑える日が来るだろうか
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ダレにでも 人に見せない 顔がある  今ある姿 どちらのアナタ
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一瞬を永遠にするピッチには緑の炎の魔法が生きる
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滑り台滑る我魚みたいと言われ、後日、加工ラインの魚と覚ゆ
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