Utakata
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ういろう
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はじめまして。誰に書くともない日記のようなものです。どうぞご笑覧下さい。
明日
(
あす
)
こそはあしたこそはと言い聞かせ 怠惰なる身をベッドに沈む
5
文具屋の腰の高さの試し書き 「ママだいすき」と幸せの跡
19
もし君がここでとなりにいたならば どんな顔して笑うのでしょうか
3
一年に三度の帰省の明ける日の 我を送りて金魚は絶えぬ
13
一六年育てし金魚は旅立ちぬ 我家を発つ日の夜のこと
8
浅草の天丼アタマは
流石
(
さすが
)
だが 米は負けぬと田舎の我ら
9
ぴかぴかの
栃
(
とち
)
の実見つけ伸びる手を 「大人だから」と引っ込めて居る
10
「秋の日は釣瓶落とし」と君が言う 手には鶴瓶の麦茶持ちつつ/残暑
8
信濃路の祖母は
天婦羅
(
てんぷら
)
揚げるらむ エアコン無き
家
(
や
)
に腰を曲げつつ
13
「盆だから」線香
購
(
あがな
)
い部屋に焚く 独りの下宿は仏間もあらねど
12
幼子
(
おさなご
)
の親に
離
(
か
)
れじと結ぶ手は
吾子
(
あこ
)
にあらねど
愛
(
いと
)
しきものなり
12
大風
(
おおかぜ
)
と打ち付ける雨ものかはと 百合よ咲きぬけ二日の命ぞ/タカサゴユリ
5
家を出て初めて気づく包丁の
青菜
(
あおな
)
を刻む音の温もり
16
原爆忌 晴天の
下
(
もと
)
ビル街に この地に絶えた 人々を思う
3
本川の
水面
(
みなも
)
に映る 街の灯は 摘み取られけむ
七十
(
ななそ
)
の昔
4
この思い打ち明けようかと悩みつつ 今日も再び日の沈み行く
8
剃刀
(
かみそり
)
でうっかりつけた傷口の 治りの遅さに粗食を悔いる
6
窓掛けを開いてみれば有明と
紛
(
まご
)
うばかりの月の明るさ
7
あおくさい学生同士の無駄話 あほくさくもあり まぶしくもあり
18
無心より 多い金額振込に 離れていても 愛を感じる
10
遥かなる海原渡りし風よ吹け まだ見ぬ野原に我を導け
5