かつみん
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うたはイメージかな?
文語調の歌を好んで詠みます
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投稿歌はすべて当人のオリジナルです

かたぶきて 凉風すずかぜたてばむしの あはれに聞こゆ秋のゆふさり
8
暑かはし 日にきぬの蝉のの 袖は杪夏べうかの風にとをらふ
5
空蝉うつそみの 色はたがへどおしなべて しみ渡りては夏を染めゆく
6
靫草うつぼくさ 枯れにし頃に菖蒲あやめき 半夏はんげしやうじて田植たうゑはる
7
細雨ささめ の心得ぬ旋律ことばにて ひとりごちたり心ゆかしき
5
大樹なるくはの中つ 兒等こらぢ そのめど今はちひさし
4
靑嵐あをあらし 日影のさして靑葉あをば けざやかなりて愈愈いよいよいろ濃し
5
くはしかる その御姿みすがたそぞろ寒し 百濟觀音くだらくわんおんいま
3
なつ椿 己が露命ろめいを知りながら あしたには咲きゆふべには散る
8
くたしむす 草根くさねほたるしやうずらし 腐草爲螢かれたるくさのほたるとなる
4
のぎえすたなつものなる種をく 芒種ばうしゆなりせば大地おほつち
5
名美なぐはしき 菓銘くわめいをおほせし上生菓子ねりきりの 山水花鳥さんすいくわてう菓匠たくみねり
8
靑梅あをむめの 黃蘗きはだとなりてわづかなる をはなち梅子黃むめのみきばむ
7
いとけなし 利鐮とかまをかまふかなしさま 人數ひとかずなりて蟷螂生かまきりしやうず
5
さればこそ 春過ぎたるを忘るらむ 今しも鳴けり老鶯おいのうぐひす
6
初なつの 化粧けさうずるくれなゐの 咲きにほふては紅花榮べにばなさかゆ
7
いもは 紫野むらさきのにて香ぐはしき え言ひかかず標野しめのなりせば
5
立ちさかゆ 木羣こむらそびゆる久方ひさかたの 天地あめつち浩然之氣かうぜんのき
3
あめつちに 小滿せうまんいたれば草木さうもくの しげりて蠶起食桑かひこのくはをはみたり
7
見るからは かくてをりしも過ぎがてに 初音はつねきかせよなれほととぎす
5
里馴さとなれし 老蘇森おいそのもり時鳥ほととぎす きとよもす宿やど橘花たちばな
6
望みもて 明日あすひのきちぎりきな れどかなはぬこのならねば
5
かむさぶる 龍田たつたの里に風かをる 今もむかしもくにのまほろば
5
きりかみの ここしうかなしげなるひとの 繭籠まゆごもりては月をながむる
5
枩風まつかぜに さそはれづる池邊いけのへに 映すみどりかく藤浪ふぢなみ
7
くれはとり あやにあざやぐ菖蒲あやめき さなへゑたる早少女さをとめかみ
7
ひもかがみ 能登香のとかの山のはしに 少女をとめらなごし早苗さなへとるかも
3
くすりり 伊吹いぶきの山のさしも草 さしも玲瓏もゆら夕影ゆふかげの燃ゆ
6
みづとりの 靑葉あをばをぬけて立ちぬれば ひろぐる空に風のかをらむ
8
ゆく春に 雨の地上ぢのへうるほさば 甘露かんろとなりて百穀ひやくこくをむす
6