なぜだろう溢れる気持ち会いたくて まだ足りないんだキミを知るには
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本当の心は言葉を拒絶する だから口はつい嘘をつく
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ペコちゃんと三本仕立ての菊の花そしてもみじの初デートの日
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さみしくて初めて来たという人が頭に流すあいまいな曲
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数学の板書の写真端っこに好きな背中が写りこんでた
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コンビニで残りひとつのドーナツを知らない誰かのために残した
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進まないグループワーク吹き込んだ風が沈黙撫でて過ぎ去る
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「違います 相撲の王じゃありません」 ニヤリと笑う君 酔い 夜更け
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同じ道は歩けないけどこれからも並んで歩くことはできるよ
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賽のオフィス 不安は今夜のうちにくる 悪徳ばかりを積んだ気がして
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約束の汽笛が響く木漏れ日の朝がきました ゆるり海戦
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月明かり探して彷徨う想いの丈測ればほら、ユニバース
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ささくれが膿んだ指先「痛みこそ生きていること」 そんなことあるか
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触らせてあげたらきっと点くれるいい先生よと明るい娘
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米中は笑顔で握手 足元でデッドラインを引いたり消したり
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祖父からの教本赤線ビッシリと後追うように黒線重ね
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おばあちゃんの名前を書いて釘を打つママの不思議なお人形遊び
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浄瑠璃の三味しゃみの音低し宵庚申 よいごうしん 人形の目に涙が光る
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「私、あなたがLoveすき.」 「僕も、君がLikeすき.」 同じで違う ふたりの気持ち
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荒れた手を泣いて握ったあの道を 忘れず失くさずいれるだろうか
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中にいる人のつもりだが本当は部屋が本体なのも知ってる
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台湾の溢れる太陽果物の天国過ぎてマンゴー食べず
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後悔もごめんも全部吸えそうなほどに広くて濃い夜の空
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素因数分解出来ぬ憂鬱の原因探しが原因になる
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ただ単に病んでることに名を付けて悩みの一つの恋とする
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吸う度に灰を落としてすぐ燃えて鉛筆みたいに削ってく
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裏表うらおもて 弱き心は 今もなお オセロの 様に 入り乱れ
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心臓が止まりそうな近さに貴方の顔 あ、まつげがこそばゆい
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想像の我を縊って埋めたとて 糧はうまくてささくれ痛い
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黒色のつづりひもから閉じられて立冬という二十四節気
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