のっぺらぼう手配写真のポスターの空白欄に「あっ、もうバレた!」
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珈琲を次第に飲まなくなってゆく あなた中毒が抜けつつあるのね
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チョコレートよりも羊羹が好きでしょ 今年は小豆を栽培します
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最悪の思い出 上塗りするルージュ あなたの色じゃない、もう私は
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好きな人 の好きな人の好きな人 人類愛はこうしてできてる
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誰そ彼時街の向こうに沈む陽は 誰も知らないどこへ行くのか
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動けない理由を探す時だけは 何故か機敏に動く不可思議
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果てぬ夢 見るも叶わぬこの世なら嘆きの花も  咲くを知らざる
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秋過ぎて燃え残る夢 木枯らしにまだ鳴りやまぬ冬のふうりん
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携帯の充電がまるで我々の HPでもあるかのようで
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衰える前にあっさり細菌が殺してくれた時代は過ぎた
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航空障害灯滲む雨雲のベールを纏うオフィスビル群
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段々と近づき迫る街の灯と 旅の余韻と疲れと君と
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古団地 人皆去りて明かりなし 解体近し 寒風の中
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なぜそんなに優しいの 私が物欲しそうな目で見たからなのね
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アキアカネ 秋晴れの 清い筋肉の曲線美 愛そのものの
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夢かうつつか知らないタバコ味のチョコあなたは冬の匂いね
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白線の外で立ってる酔っ払いもっと前出ろ列車が入る
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割り箸を ためらないもなく捨てるなら 捨てられること 当然と知れ
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枯れた花 いつ捨てるのか 枯れたまま 花瓶に挿してわが身を思う
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ラベンダー香りかぐわしカクテルを口に含めば 夢のはざまで
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年金で遊ぶ年寄り ブラックで辛いヤングに席を譲ろう
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青い陽を浴びてじんわり育つだろう ダリアに水をあなたに愛を
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私は私と言う私こそ誰より人を意識していた
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明日死ぬと分かれば言わない悪口は今すぐやめとけ時間の無駄だ
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だいたいね逆だと思えば本当は  止まってるモノ止まってないから
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部屋に君置いて一人で飲む珈琲 文庫片手にミルクは入れず
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ふと入る喫茶の窓に映る我 忘れぬような忘れるような
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会いたいと思える顔が浮かぶ夜 生き足りないなまだ死ねないな
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木曜日はココアがいいと胸に決め 手帳の予定白紙に戻し
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