Utakata
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但馬吟
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牧水のうたの三首を口遊み君ゆくうみべ、かろく、素足で
8
円空のつくりたまひしみ仏を一つ二つ
三
(
み
)
つ
並
(
な
)
め拝みたし
6
病葉
(
わくらば
)
はその
生命
(
いのち
)
をば吸ふがごと黄なすかがやき、秋もぞ来るとふ
7
「悲しくてやりきれない」てふレコードを遺影に死なむわれさうしなむ
7
曇りせし夜の天蓋くだくごと少女が声は聞かくしよしも
5
かなしきは教養主義を掲げたる学友のもつ差別感情
3
新しきビルの建ちたる都会の日にゆめ変はるなと願ふふるさと
6
日記帳
(
ダイアリ
)
に天候書くべくカーテンを開けぬる昼の倒錯ぞかし
3
また一つしのびかねては歌ひつつ歌ひつつをらむ秋の夜長よ
8
秋の夜の読書ながびき紙面の
上
(
へ
)
にくろき魚の群れ泳ぐ見ぬ
8
少女子
(
をとめご
)
がねくたれ髪を
梳
(
と
)
かしたるあから曳く朝しづかなる朝
6
うち廻るメリイゴウランド馬たちは
夙
(
つと
)
陥落せし国よりか来けむ
8
万葉集いにしへびとの喜楽哀こころ沁みつつ読む万葉集
11
栴檀
(
せんだん
)
の散りにけるがに待ちわびて贈られし風鈴しきり鳴る
6
他人言
(
ひとごと
)
を繁み
事痛
(
こちた
)
み
懐
(
ふところ
)
に新調の刃ひとつ収めむ
6
われのみや人であらざる心地してゆゑもなかるに笑ひころげみる
5
わけもなく火遊びをせしわが後ろに警備員立ち微笑まずゐる
8
烏瓜みのる季節は何かなしに
蛇
(
じゃ
)
の出でむ野にひとり入りにける
5
吾
(
あ
)
の歌をよくぞ
嘲
(
わら
)
ひき、友人と教員と、鳩も全員殺す
6
白玉の瞳しんしん雪原の氷割れして
湖底
(
うなそこ
)
あらはる
7
歌よめば吐瀉を吐き終へ床につくごとき安寧を心に感ず
8
酔ふことは頭の中に灰つもり払へど払へど中身なきぞかし
4
負け犬と自身を標榜せし歌に何の得あるや?唯の道化や?
6
肝心を
告
(
の
)
らずその
後
(
のち
)
はまほろばに君を求めむ幽霊とならむ
4
「もう、いいよ」かく云ひ云ひて一点の肝心なことは云はぬ歌あり
5
さ
丹頬
(
につら
)
ふ
少女
(
をとめ
)
ほろろに花恥ぢて
檜扇
(
ひあふぎ
)
かざし
小路
(
かうぢ
)
ゆくかも
5
喪失こそ美しい過程と思わぬか。友人説きぬ。われ頷きぬ。
9
薄暮れの天蓋うつす真鏡澄みて流るる浅川流る
10
花梨の香は、桃、梨、いづれに似つれども花梨の香なり。独特の香なり。
10
花梨黄なり。黄なる花梨をざくざくと割きて煮て詰めてジャムをつくりぬ
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