Utakata
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但馬吟
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葉洩れ日をあつめひるがふ紋白蝶のつがひ追ひ
及
(
し
)
かむあだし野の
径
(
みち
)
9
底冷えの街頭の隅に一点の恐ろしき思想 灯りてすぐ消ゆ
10
あから曳く朝日ふふめて
生
(
な
)
れるあけびにそを手にとりて笑まむ貴方を見ぬ
7
ちいさな家のちいさな庭であなたと植ゑた
木通
(
あけび
)
、陽をあつめて
生
(
な
)
つた
8
空も海も山もその川もわれをとどめず ひたすら長き道往く
11
わたくしと貴方と二人ありて、も一度亡びの過程をいとなむ。
10
自分には千年経っても作れない そんな歌をつくるあんたが妬い
4
思ふことさはにあれども言ひかねつ
他人
(
ひと
)
の気色を伺ふ卑怯さ
5
いつか一つ、他人を殺せる歌を一つ、作って俺は形見に死なむ
7
かの月に愁ひしづめたる かの男の愁ひ滲みしてかかる雲なり
5
ねぇ、ダーリン? ラヴ・ソングとか歌う頭蓋を砕いてまわる旅にでようよ!
6
「夏雲に別れた人を重ねた」とか、くだらない歌ばかり造るものだね
6
世のなかを語れるほど大人じゃないけどさ、この怨ましさは一生ものだね
4
幼きに歩きし此の町 変はらねば 心若がへり 呼吸すがすがし
10
ふるさとの駅舎なつかし 降りゐるに草流れして心も帰れり
6
芙蓉
(
ふやう
)
揺れば流るる風に匂ひませ 秋くる君を今に問はなも
7
小布施てふ葛飾北斎松尾芭蕉小林一茶の
訪
(
と
)
ひしわが町
12
母の背をいつや追ひ越せるわが背にぞ 母は何想ふ 問ふすべもなき
8
亡き母の読み耽りゐし中也詩集 われもこの年ゆそを読み耽る
8
『吾輩は猫である』てふ本の
頁
(
ペエジ
)
にいまだすすまぬ
栞
(
しをり
)
褪せてをり
8
幼
(
をさ
)
などち かげおくりして並びたる
傍
(
かた
)
への影は今はあらずも
7
許されてあるこの契り有り難けど 思ふどちして永すぎた春
7
わが母の植ゑし木々の花散りぬるに物云はずして百日紅あり
10
陽ざかりの窓の向かふの古庭に
一日
(
ひとひ
)
物云はずさるすべりある
9
ひらりひらり、往けど往かねどよそよそし 君が笑まひは紋黄蝶がごと
5
玉すだれ プレスコードに偲びかねて 何処吹く風に身をまかすらん
5
おほげさに春の木立をゆく君はうつくしくありさびしくもあるか
5
紋白蝶とび交ふ野にし出でにくれば 草流れしてわれもうち解く
6
ひもすがら芍薬花を据ゑ置きし少将のこころ小町知らずも
6
我がこころ、此の頃なりて虫喰ひの跡は無きやと胸を探りぬ
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