Utakata
登録
Login
根古野文々
フォロー
45
フォロワー
21
投稿数
26
ねこのふみふみです。冬毛です。
きもちいいけれどやっぱり息ぐるしい美容師さんのシャンプーは湯気
5
暖房のにおいがしてるこの場所はかすかにずっと守られている
12
人の目に触れてるあいだ恥ずかしい大型ごみは家の内臓
17
腹側にSEIKO製とあるのでは毎朝四時に起こしにくる猫
16
冷やご飯つやつや光る炊飯器おまえはきれいおやすみなさい
7
おこったらこわいんですよ かみますよ されるがままのおじいさん猫
14
ぴちぴちとはねる油の前のわれ矢を受けたまま死んでいる僧
8
微睡みの瞼の中に音のない線香花火遠い星の死
14
液晶の薄いガラスが映し出すスウェットの彼はぼくだったかも
11
ヨーグルトみたくしだいに固まって水切りできたなら、憎しみも
11
パンケーキにはちみつたらしてスーパームーンもうちょっとだけおおきくしちゃお
14
世界中のあくにんどもが映ってるテレビを朝からじっとみる猫
10
もう二度とぎゅっとされなくてもいいよ ちいさなわたしをぎゅっとできたら
10
おばあちゃんの頭の中にいっぱいの昭和みいんな焼き場にいった
18
なるほどね 春の仕業かこの眠気 ハッ夢?えっ秋?こんなはずでは……
9
まあ今日は手も握らせてくれるのね 今にも寝そうおじさんの猫
17
午後三時 朝のご褒美 ほしたての羽毛布団をぽみぽみとする
12
「どうしてる?」「元気してるよ。霞とか天ぷらにして塩で食べてる」
8
湿る風 冷えた星座 あの子の声 また思い出す季節はいつも
16
近づいて やはりなぎ倒されたいとおもう あなたのような嵐に
14
たとえば言葉のない国にも夜はやってきて 「さみしい」は「さみしい」
13
ひたすらに黒く鋭くなりたくて 砕けた鉛はあの星雲に
12
だれにでも届く挨拶みたいだね 近頃冷たくなった水など
14
空なんて高ければ高いほどかなしい 悔やむことには果てがないこと
15
ウソみたいに顔がまるいこと 写真にしたらウソになるかも、 猫
9
永遠
(
とわ
)
の日にかじる果実はみずみずし 甘し酸っぱしめでたしかなし
9