詠む我もそれを読む人も嬉しくなる短歌うただけ生まれる日々ならいいのに
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庭先へカワラヒワなど訪う朝のまさに薫風たんぽぽの群れ
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オーロラの低緯度に揺れ君からの返事は来ない世界に分岐
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あふれだす想いは言葉の川になりそのせせらぎに耳を澄ませて
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近すぎてかさなる前に見失う惹かれあってる心がふたつ
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恩の数 空を満たした 水滴で 母の日祝う 雨垂れ拍子
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円安の恩恵広く分配をなぜしないのか上場企業
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雑草たちに囲まれて いつしか私も土になる
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岸田降ろしの風が吹かない自民なぜボツ畢生の大作はまた
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草取り終わって汗かいて 鉢植えの花を買いに行く 何か変
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開けたなら秘密の扉引き返せないから明日はもう来ないのか
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根っこを刈らないワタクシは 罪悪感か偽善者か
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草刈りやらない言い訳は あんたら可憐すぎるやろ
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カンパヌルラが枯れたのは 貴女は山の民だったのねごめん
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最前の ライブチケット 握りしめ、 働く金曜 クロノスタシス
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ありがとう母の日に我も入るなら我を支える人にもありがとう
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長男の車で眺めし海と夕焼けと朧月うだく母の日の朝
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真当な悪人じゃないからつらい 貴方も私も憎みきれない
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カーネーション準備しながら廻らして 贈る人いるこの幸せを
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赤白黄 帽子は跳ねる 楽しげに 遠足の子ら 道路みち渡りゆく
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苦し紛れ はいた言葉が 知らぬうち 人を怒らせ オーロラを見る
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君なりのオネムのサイン 夜時 口尖らせて目をこすったら
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アクリルを隔てた空に浮かぶ眼がなかったころの遠い水面
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指さきを絡めたときの熱だけがひとりの床をあたためている
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花籠の 赤やピンクの 艶やかさ 息子キミのチョイスか? いや出来た嫁
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おやと子も 花のいろほどさまざまに 星のうみほど深く静かに
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身じろぎを取り沙汰されし太陽も 幾つの母子 見て今あるや
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老いた背を小さくまるめ朝マック ふたつトレイを持つ子の来たる
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花や木と生きるよろこび知らず亡母はは  いっしょに植えたいりんごの苗木
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母の日に亡母のおもいつのりくる 幸さちの花束届けぬままに
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