わたしにはなにも質問してくれないあなたに向けたマイクがハウる
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毎日しんどい時は四十五秒で死ねるって唱えてる
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女子高生なんてアイスクリーム2個で餌付けられてしまうもの
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毎日致死量のカフェインを飲んでるのに死ねないのなぜなの
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終わる日にばってんを描く習慣を今日だけ飛ばすいい夫婦の日
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松本の人影まばらな構内のピアノを二人で奏でた夜
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希望職 就けたのだけど 夢だった 仕事はやっぱり 頭を下げる
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何歳だ いつの間にかの 誕生日 年齢なんか 関係ない(よね)
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やっぱりさ入籍するなら今日だよね 1日ズレて いい兄さんの日
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棚の裏 埃かぶった夢ひとつ 燃えるゴミの日間に合いますか
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健康が いちばん大事 夜更かしの お供はいつも ラーメンお酒
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手帳では黒字の君の誕生日有給消化で作る祝日
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一生そのままでいてねってなんて甘い呪いなんだろうか
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苗字でも名前でもどっちでもいいよ うそ やっぱり名前がいい
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海中でくるりを流す 今までの一生忘れるような初恋
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あの頃は 同じ本だけ 読み返し  今では積んだ 本増えていく
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あの頃はあのようにして笑ってた夕方六時の母校の校門
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綿百のTシャツのような生活と化学繊維のような青春
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消えていた 録画したはず はずだった 2話からなんて 何もわからん
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読書中 私は旅に 出ていたか 閉じれば現実リアル 栞をはさむ
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水槽にカラフル珊瑚 熱帯魚 狭い世界は幸せですか
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「寒いね」と 君の吐く息 歯磨き粉 僕の吐く息 タバコ色
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不特定多数の海に放てども針にかからず ここでもひとり
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隠し事 バレるその度思い出す 壁に耳あり障子に目あり
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思い出す頻度が増えていくんです 恋ですか? いいえ、冬だからです
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絶頂は奈落の底と繋がってる だからこのまま、まだ上がらないままで
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彼のこと話すきみの目、溶けている バターに混ぜて食べてしまうよ
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初恋は成就しないと聞いたけど 兎と飛び跳ねる 桜月夜
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鼻歌でなぞることさえ難しい 呪文のような君の巻き舌
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バス停のガラスに映るは影一つ 君のいない町色のない虹
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