永遠に待つだろうに 「みーつけた」 If I were 火星人
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何事も 続けることは 難しい 文句も言はず 脈打つ心臓
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あの日から胸中の樹は朽ち果てて 何処へも向かへず私は死んだ /「性暴力レイプ
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ピアソラの鼓動リズムを 胸にとゞめつゝ 感傷に天使逝きたまふなり
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また一つ子供心を忘れたよ イオンのどこが楽しかったか
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七夕に 愛の印と 思い乗せ 喜和歌柒首しわかしちしゅ 贈りかりけり
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しとしとと 皐月雨降り 心乱と 公の足軽 預け我が君
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「持たぬもの」 それが自分で当たり前 泥にまみれた 場所が頂き
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気がつけば他のシートはからっぽで 今日の映画は夫婦ふたりで貸し切り
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母の日にいつも通った花ガーデン 横目で見ながら買い物向かう
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まだまだだ ここで終われぬ 動けなく なるまでおれは 這いずり廻る
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「おかあさん」呼べるふたりはもういない 神様空に虹をかけてよ
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よわきなり こころの鼓動 乱れるも 強き意志さへ 胸に現身うつしみ
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ミニシフォンのケーキに乗ってた 絵の花を 少し惜しみて手に取り眺む
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宵の面 畫きたるかな 満ち筋と 二足揃え 有明月と
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空腹を懐かしんでは横たわる食べすぎた夜はこれに限る
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この家は駅から五分で御座います桑の木がよう生えております
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血縁よ二重にじゅうの螺旋のしがらみよ いつなら俺は健康じゆうになれる /「花粉症」
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枕元のマレーバクはほろ苦い孤独を頬張りふくふく太る
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当たって砕けろ 背中押す 砕け散る粉は 元に戻れずにいる
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やっとここまでやって来た。 私の未来 筋の形。 でももういらない。
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安息日定期休業日曜日 スマホを弄る手だけ止まらず
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現世うつしよにおとされし命消ゆるまで 永久とはに刹那に意味ぞありなむ
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アボカドの穴にチーズを詰めまして夢と希望と共に揚げまして
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アンダンテ、アンデルセンとアルデンテ 音楽童話、パスタの固さ
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お世辞でも何かをしてあげたいなんて 言葉を初めてくれた貴方は /「偶像アイドル
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真っ白で洗ったばかりでふわふわの タオルになって風に揺れたい
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あたたかいひかりすくわれるひかりこぼれるひかりつめたいひかり
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嘘つきを卒業できると信じてた 全ての嘘がばれるその日に
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せわしないビールの泡がきえてゆく こつんこつんと乾杯のよう
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