かはづ鳴く井手の玉川来て見れば岸の山吹今盛りなり
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運ちゃんが消えたらもっと怖いだろ走行中に客消えるより
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吹く風に仄かに戦ぐ菫草 陽にきらめきて花びらの降る
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どこからか宅配された髪の毛の束の根元に血がべっとりと
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約束の 前日に送る 楽しみと あなたもきっと 待っててくれる
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薄紅の花を装う夕焼けの彼方に淡いほのかな黄金こがね
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絞り出す«ちゅ~る»付着す我が指をむる二匹の舌こそばゆし
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蒲公英たんぽぽや庭に届きしわたひとつ植ゑてブタナと知りぬ粗毛あらげ
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青もみじ 古刹に渡る 風涼し 友の奏でる ライアー優し
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命から 剥がれた軽さ ひとひらの 旅は水面か 輪廻の大地か
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まだ力む 背中をかすめ ひらりひら 頑張れと言わぬ 桜のエール
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いつも来るお店で少し背伸びして。初めて頼むあの子のカスタム
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昼過ぎに摂氏せっし20度超えたから雲引っ張って躑躅つつじ膨らむ
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無邪気にはしゃぐ幼きまごが今 時折目を伏せ もの想うようになり
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屍は衆人環視の荼毘に付し 川に流して輪廻に託す
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愛おしむ 我が子の肌の ミルク臭 同志を求め 漁り見る句集
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ああ、これで一冊目の歌集がつくれます製本はしまうまフォトブックで
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片付けは苦手なんです埋もれてもだいたい分かる特殊能力/日々発掘
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おさな子の手を引き歩いた野辺の道 変わらぬ風情ふぜい 若葉萠え立ち
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道端に放り出されてたヘルメット拾って見たら実が詰まってた
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片付けは苦手なんです仕舞ったらどこへ行ったか見えないじゃない
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都行き 惑う大人の 雛鳥よ 見送る風が 翼を撫でる
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百均の百円以上を買えぬ時貧乏なんだと身に突き刺さる
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いつか皆あの世にいくのと言うけれど 生きてる今から心配しないで
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すり抜ける孤独を逃さず拾ってね、みんなに還す仕事をしてます
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春眠に 沈む鉛の 左胸 散桜紛れ 塵に微睡む
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何であれわたしを負かす後輩は頭かきつつ「番狂わせっす」
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ふるさとの 青空跨ぐ 雲の嶺 時代は駆ける 踏みしめる 今日を刻みて
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歯磨き粉がえくぼをつけて見てくる。生きてこられた生きていかなきゃ。
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水溜り軽々と超えスニーカー春を探しに橋のむこうへ
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