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祈り来し夏は
初
(
[果つ]
)
瀬の山おろしにあはれ
尽き
(
〈撞き〉
)
せぬ暁の鐘
8
末娘夫婦を見送りぼんやりと庭眺むるに残暑の雷鳴
8
雪だるま三つも並ぶ今日なのに冷たさなんて欠片もないね
3
耳だけじゃない 体ごと傾いてくれて。あたたかいってこれなんだって
2
若杜氏 ふくめば納得 ぶりホタテ 八年八月 八日の理八
6
ハチハチは僕の車のナンバーなれど令和もハチならアニバーサリー
2
卒アルの写真をそっと抜き出して
A
I
に命じた五十年後
7
8
8
8
並ぶ佳き日に
生
(
あ
)
れし
孫
(
こ
)
の未来に光注ぎますよう
26
帰省する楽しみ増えたまた一つ 甥が金髪になったらしい
14
陽射しをば庇ふ木陰に涼風や 立秋を越へ残暑なりし日
24
呼び鈴と 喉を蓋する さようなら 振る手に茜 近い夜を嗅ぐ
5
挑発を 受けてもかわす その技で ひょろりひょろりと 毒矢をかわす
4
立秋とニュースは言うが 熊蝉よ おまえの声はいつ止むのかね
10
ソプラノが出ないあなたも素敵です とても綺麗なステンドグラス
6
夏の色 濃くなる影と 麻のシャツ 空白の風 そっと撫でゆき
5
いつになる 癌の寛解 病むこころ 先は見えずが 残る思い出
16
戦場に行かせないため船上に行かせて死なせた良い教師だね
9
夕風に 胸撫で下ろし ホッとする 仕草に覗く 百合の花となり
6
白波に 遠くの崖と青き空 病の体 痛み凪ぎゆく
13
幾度か 義父と歩いた 散歩道 風にさからい しじみ蝶舞う
28
肉を焼く
煙
(
けむ
)
に巻かれし甲虫を
放生
(
ほうじょう
)
するは先祖と思い
7
帰り道 わざと間違え 遠回り ふたり並んで 自転車を押す
17
カナリアの ごとき音色で 鳴く
野鳥
(
とり
)
は
番
(
つがい
)
になりて 枝を飛び交う
20
五分後に忘れるメモリーの
義姉
(
あね
)
なれど 桃を食みつつ幾度も「うまい」
31
中華屋で ランチしながら ミーティング カレーを頼む 若手は笑顔
17
夏休み お泊りにくる 孫娘 仁平もって お祭りモード
29
J
リーグ 開幕前の 駅前は 赤い軍団 笑顔で溢れ /がんばれグランパス
20
世間では お盆休み 突入で 通勤渋滞 皆無の朝に
14
茹だるよな 真昼の川辺 過ぎゆけば 川面切裂く 燕の黒よ
26
見初
(
みそ
)
められ
嫁
(
とつ
)
いできたという
嫗
(
おうな
)
串を焼き継ぎタワマンに住む
7
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