祈り来し夏は[果つ]瀬の山おろしにあはれ尽き〈撞き〉せぬ暁の鐘
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末娘夫婦を見送りぼんやりと庭眺むるに残暑の雷鳴
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雪だるま三つも並ぶ今日なのに冷たさなんて欠片もないね
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耳だけじゃない 体ごと傾いてくれて。あたたかいってこれなんだって
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若杜氏 ふくめば納得 ぶりホタテ 八年八月 八日の理八
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ハチハチは僕の車のナンバーなれど令和もハチならアニバーサリー
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卒アルの写真をそっと抜き出してAIに命じた五十年後
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並ぶ佳き日にれしの未来に光注ぎますよう 
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帰省する楽しみ増えたまた一つ 甥が金髪になったらしい
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陽射しをば庇ふ木陰に涼風や 立秋を越へ残暑なりし日
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呼び鈴と 喉を蓋する さようなら 振る手に茜 近い夜を嗅ぐ
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挑発を 受けてもかわす その技で ひょろりひょろりと 毒矢をかわす
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立秋とニュースは言うが 熊蝉よ おまえの声はいつ止むのかね
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ソプラノが出ないあなたも素敵です とても綺麗なステンドグラス
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夏の色 濃くなる影と 麻のシャツ 空白の風    そっと撫でゆき 
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いつになる 癌の寛解 病むこころ 先は見えずが 残る思い出
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戦場に行かせないため船上に行かせて死なせた良い教師だね
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夕風に 胸撫で下ろし ホッとする 仕草に覗く 百合の花となり
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白波に 遠くの崖と青き空 病の体 痛み凪ぎゆく
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幾度か 義父と歩いた 散歩道 風にさからい しじみ蝶舞う
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肉を焼くけむに巻かれし甲虫を放生ほうじょうするは先祖と思い
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帰り道 わざと間違え 遠回り ふたり並んで 自転車を押す
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カナリアの ごとき音色で 鳴く野鳥とりは つがいになりて 枝を飛び交う
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五分後に忘れるメモリーの義姉あねなれど 桃を食みつつ幾度も「うまい」
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中華屋で ランチしながら ミーティング カレーを頼む 若手は笑顔
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夏休み お泊りにくる 孫娘 仁平もって お祭りモード
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Jリーグ 開幕前の 駅前は 赤い軍団 笑顔で溢れ /がんばれグランパス
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世間では お盆休み 突入で 通勤渋滞 皆無の朝に
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茹だるよな 真昼の川辺 過ぎゆけば 川面切裂く 燕の黒よ
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見初みそめられとついできたというおうな 串を焼き継ぎタワマンに住む
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