あたし悪くないし謝らないし腰曲げているだけ ドーナツ買おうか
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呪いってかけた人には解けないでしょ だから長引く ずっと引きずる
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今日こそは早く帰ろうそうしよう そう決めたのに 帰れずにいる
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存在を 吐き出す場所が奪われて それでも私は 詠い続ける
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帯状の影が光に溶けるまで戦闘機を見上げている
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眠りから醒めても声を上げないと誓って。ナイフをきっと贈ろう
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プラトンの、わかりもしない本を買う。あなたと同じものが見たくて。
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品川大崎五反田目黒 「もう少し」を満たす駅はどこ
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婆さんが日向のゴザの上で揉むぜんまい柔き優しき手のひら
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桜詩 美しき詩 皆詠い 我詠う事 時に忘れし
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ああしんど もうはよ寝よや かなわんわ はよ夏来てぇや 神経病むわ
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丸腰で 馬鹿正直な 生き様を 非効率だと 笑わないでね
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花冷えよ 逆バンジーで急上昇 春妖精の おもちゃやんウチ
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あなたとはただ話せればそれでいいコロナに裂かれ叶わない夢
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タイラーSteven Tylerの声聴き箸の手は停まる 熾火おきびにも似た歌よかぐは
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しゃーないなぁ ほめられちゃった またつくろ(笑)ねこ母一つ覚えのナス煮
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ナスうまい ポツリと君が言ったから 四月十日は‥あれ?ナスって季節シーズン
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いつの間に「普通」の中で生きている 婚姻届と二つの指輪
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木漏れ日に 溢れた道の 思い出を 一つ残らず 集めて歩く
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箱のまま押入れの中プラモデル 生きてるうちに組めるのだろうか
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野となって山となっても気にかけてけっきょく小屋を立ててたあいつ
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「何故?」は人を生かすらし それなら「しらんけど」より 「なんでなん?」で行こう
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ひらひらと散りゆく花が今日もまた平和な日々を訴えかける
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たまたまとまるまるそれが僕のこの大事なとこにつけた名前よ
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花盛り 君は「綺麗」と 言う癖に そんな私を 明日は踏むのだ
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脱ぎすぎた 自分の殻を 捨てられず またも集めて 再度着なおす
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見合いして一目惚れした出会いからいい夫婦だと気づく日が来た
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「てか明日、地球最後の日だってさ」ハートに折られたメモを隣へ
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桜見て 去年はずっと泣いていた あの日を想い 切なく見上げる
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自転車を漕ぐ春雨が顔を打つ恋に笑ってただ浴びる雨
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