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麦秋と言うには暑きオホーツ 麦稈ロールは直立不動
19
薄羽の黒い
蜻蛉
(
とんぼ
)
が夕風をふわりと降りて余熱の路上
19
いつまでも次に行かない広告のように待ってる 結露が落ちる
9
母詠みし半世紀前の短歌あり 九十路の父とこころをたどる
20
眠らずに妙なことばかり知った日々 夜のうるささ 月の眩しさ
8
誰よりもドジでのろまなカメだけどまっすぐ歩いてみせるこの道/題『歩』
11
コンビニで氷結レモンを買い込んで朝まで聞くよ彼の話を/題『結』
8
バス停に並ぶみんなの頬を撫でキンモクセイの風光る朝/題『秋(テーマ詠)』
8
六日前花火上げてた河川敷跡形もなく幻のよう
11
弱き者叩くはさらに弱き者 おそらく今が日本の夕暮れ
12
浮かんでる入道雲を綿菓子と思えた頃が一番良かった
11
台風で家にいるのに腹は減り大食い警報発令中
10
「推し活」を 端から見れば 宗教で 俯瞰してみる 時と周りを
16
許されるように生きてけ青二才 泥んこまみれで汗を飲み込む
4
積み上がるペヤングの殻 貝塚と呼ぶ日もあろう未来人なら
9
ランダムに 季節おりまぜ 四季とする 高等なりし
自然
(
じねん
)
と生きる
10
つっかけをつっかけ損ねつまづくと思ってからの逆転劇が
5
子の家族旅行の
L
I
N
E
鳴る ホームの端に ひろしま の文字/八月七日
7
「大谷」も 「メッシ」もつまり 陰陽道
篝火
(
かがりび
)
灯す 資本の糸は
8
花に紛れ 植へ込みに 向日葵を
象
(
かたど
)
りぬ ペットボトルのかざぐるま
22
大切と 呼ぶには少し 遠すぎて 忘れるにはまだ 近すぎる人
13
朝夕の風に空にひっそりと紛れ込んでる秋の気配 /立秋
21
つなぐ手も夕陽を浴びて延びてゆくそのうち溶けてしまうのかもね
3
たんぽぽと点字ブロック、通学帽 さんぽの間に見つけた黄色
5
終電の先はすべての始まりで神話以来の体の重さがつらい
2
帰り道 夜風に流る遠花火 都度に思ふは君の横顔
5
風に舞うとんぼのはねのかろやかに 暦ひもとき立秋と知る
31
わが街を虹のように跨ったバイパス一つ 互いの景色
5
拉
(
ひしゃ
)
げても細道行こう細道を歩き続けた僕らじゃないか
4
マンションのバルコニーから遠く見る小さい花火を孤独というか
5
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