絶叫 マシーンが駄目 だと述べた 君の目の先 うつるは魚影
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父の死や子どもの受験恋バナを大皿に盛り摘まんでは食ひ
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送別会化学反応ケミストリーを期待する初めての店友のおすすめ
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水槽の 中を漂う イワシ群れ 合わない視線 紛れ込ませる
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人の世は学ぶこと多し卒寿過ぎ 電脳につまずき孫の手借りる
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きれいな短歌うた 浮かばぬかなと思ふのに どぶろっくの歌ネタ 頭を離れぬ(苦笑)
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またしばし 寒の戻りか ヒヤリとす エアコン設定1℃微調整
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朝起きて 寝室入り口 ふと見ると ねこが だまって ちんまり座る
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切ったのにあっと思えど手が動く泡たっぷりで髪の毛洗う
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交換は背骨腰骨合わせたら左右転々キュキュと引っ張り
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お通じはありましたかと先ず最初看護介護も挨拶となり
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水温む 季節になれど 寒返る 一歩遅れて 身体追い付くお年頃なり
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感慨も何も出てこぬ朝なので今朝は出ないとたれてみている
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鷺は去りゆき歌詠み鳥鳴く烏は巣作り花雲りなれど春はもうそこ
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雲間からつかんだ星座は不完全でこれは白昼夢だと気づいた
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春メイク 決まりましたと 喜ぶも ひとり寂しく 笑い皺さがす
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呼んでいる誰かの声を耳にして窓をあけるとそこは青空
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代掻きに牛に習いて一歩づつ足を運べば仕事はかど
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谷の春 水嵩増しぬ水底の石は流れに抗い澄めり
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フキノトウ 採る人減りて 咲き誇る それにつけても 早期復興
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行き付けのバーで カクテル呑み交わす ホワイトデーの晩に 夫と
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春が来て 夏が過ぎれば 秋が来て 冬が訪れ いつまで続く
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一つずつ 機能失う 年寄りと 機能獲得 小さな子供
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朝起きて 鏡の中の 老人に お前は誰か 尋ねてみたい
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灰色の ざらざらしてる 現実を 抱きしめる他 生きる道なし
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幻よ 叶わぬ望み 願うほど 愚かな選び 危険な遊び
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寝る前に カーテン越しに 明るくて ベランダに出て 天上の月
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もうすこし一緒にいさせて太陽よまだ行かないでぼくらを見てて
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曇り空 物音しない 春の朝 何もする気は しないのだけど
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きみが去り 四十九日の 春曇り まだ行かないで わがままだけど
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