優しさじゃなく甘さでもいいのかな 貴方にならば 貴方にだけは
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銃かまえ 「バキュン」と言わず「ピッ」と言う  我が子はポストコロナを生きる
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「会いたいね」と言葉にしてくれるから 満たされてしまったよ、生きるね
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暮れなずむ金木犀の帰り道 画面越しでも伝わりますか
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お付き合い 結婚別れ 痴話喧嘩 全部含めて 一人じゃできない
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歌うたい働き歌い働いて畑や空で歌った祖父母
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舞うように君が帰ってゆくからさ色鮮やかな秋の夕暮れ
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枯れた葉も雨に唄えば気持ちよく散りゆき草木の養分
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ふと知った「秋の香り」は金木犀 いくつもの秋が数珠のように
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君のこと知らない夜がやってきて 恋とか愛を飲み込んでゆく
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夏終わり母が作りし瓶詰めのさくらんぼジャム冷えて寂しげ
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まっしろい月の下なら僕たちも嘘をつけるしキスもできるね
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この風が君に冷たくないように願うだけなら許されますか
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履き馴れぬ プライドの靴 脱ぎ捨てて 素足になろう 気持ちいいから✨
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右奥の最後の乳歯を抜きたくてスニッカーズで丸む片頬
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食べ終えてしまったチョコの空箱をこっそり飾る14日の夜
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水道で口を漱いだその水がカルキ臭する月曜の朝
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痛むなら隠さず僕に見せてほしい 月光で傷を洗ってあげる
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君と僕 10離れていると知る 許容範囲か 眼中なしか
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意気込んで空の鏡に問いかける今日の私はいかがでしょうか?
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きっと今 あなたを救うためだけに 地獄の底を 生きてきたんだ
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真っ直ぐな気骨を秋に 一本の香りを遺す宇宙と化して
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「幸せ」になってくれ、とは言うけれど 定義は君が決めていいのよ
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‪「強」にしてぜんぶ吹き飛べドライヤーの音の中で小さく歌う‬
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二十歳の日 煙を口から吐き出せど胸の不安は吐けずそのまま
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いま君に投げたボールが返らない 突然宇宙に投げ出された
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坂の上一眼レフをアスファルトに向けて構えている画学生
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やることのすべてをメモにかきとめてファイルに綴じている意味がある
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まよなかの店頭に投げだされている異常に安いシャインマスカット
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悲しみで満ちた海に浮いています ここなら涙も見えませんので
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