人はみな 星なのだから 輝いて 地獄ばかりを 覗いてないで
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姑と暮らし覚えた方言は嫁の私の財産となり
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生き慣れたサラリーマンもあと一年 覚悟ができぬ無為といふこと
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あの頃と進歩なきかや水やりのシャワーふりふりカエル追いかけ
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国民の困窮よそに大はしゃぎ 争う政治屋 覚悟しとけよ
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リタイア後は農作業せよと妻が言ふ 虫とかでるから嫌だと答ふ
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人間をやめてみたいと思ってて 夢の中ではアザラシになる
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目覚むれば 祖母宅の裏 団地から聞こゆメロディー 『峠の我が家』
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見なかったことにするけど メモ帳に ブラックキャップを追加しておく
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目が醒めて手に取るスマホ 午前四時 朝マックの算段付け
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タリーズのキリマンジャロの空缶で作りしアンテナの感度よろしも
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仰向けの動かぬ蝉に触れたなら 指にとまりて根元に返す
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あの人が辞めた昨日の机には塵一つない真心こもる
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蔦からむ 和風建築 眺めつつ シロップがわり あんこでコーヒー
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盆の夜半 城下の町は賑わひて 山城も聞く踊りの下駄の音
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境内に 子らが集まり あいさつし ラジオ体操 元気な姿
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雄風ゆうふうに揺れる一日ひとひの白木槿ムクゲ 痛みをゆらす純白のまま
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何時もなら 厄介者の台風も 渇水続けば竜神となる 
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ねこ抱きしめ「このまま目覚めないとしたら‥?」なんて 絶対ありえん ねこ母ポジティブ
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明らかにワタシと違う思考よぎり 寝る寸前に違和感気づく>眠剤その他、忘れて寝落ちるとこだった〜ヤバかった😅
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また一つ けふの楽しみ増えたるわ 練り香水は 抹茶or金木犀?
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人生はどこでも行けると思う瞬間東京駅発三列シート
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渦のあと(五)もうきっとここには居ない 灰だけが残った灰皿 鈍色落とす
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静寂の夏を歩みし夜の道 町の灯りを花火とぞ見つ
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忘れ得ぬ 花火の色に照らされた横顔も その浴衣の金魚も
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エネルギーアイスクリームで摂取する整う日々の夢に届かず
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夏なんてアイスクリームで事足りる私ヘップバーンじゃなかった
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刈ってから大分たつが雑草もおがりはしないひでりの夏に/おがる=成長する
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駅からの商店街のお祭りは店も閉じててだんだん寂れて
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夏祭り よりによっての 嵐中あらしなか 早き空晴れ 我願いたり
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