立場ペットとか、病気がどうとかではなくて。 世界でいちばん貴方がだいじ。 /可愛いひとへ
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わたしという小さな天体のせているペロペロキャンディみたいな銀河
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スマイルを世界に振る舞うさなえ氏へ早も会談トランプが来る
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洗い物してくれたのは嬉しいがしまった場所に手が届かない
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嵐吹く 私の中の海もまた 光のどけき 日を 願いつつ
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父の背を追って赤岳一歩づつ 不意に現るカモシカ崖下がいか
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無印無印良品が割引セールの週だから買い溜め品を書き出しておく
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言ってやれ分からずどもにハッキリと俺の宇宙だ黙れと叫べ
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月末で閉まる書店の棚のさま知の息の根が絶えていくよう
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予定組み放置してたら尻に火が あたふた回るネズミの花火
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これ食べる? いや食べません消しゴムは なぜだか味は知ってますけど
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引き寄せる力があるな君の目は いやただ地面の傾斜のせいか
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レジ袋下げて階段上がるとき強いて自分を勇者に見立て
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雨に散る金木犀はまだ濡れて仄かに甘い香りの朝で
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電線の先の先まで連なった鴉らを見る ふと目を上げて
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僕たちは歳月の風に吹かれて魂の火が消えぬよう生きる
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この街のどこが好きかと尋ねられ涙を堪え海と答えた
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田舎道 訪ねし庭は 音楽会 栗やどんぐり 踏む音楽し
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波の音 朝陽の赤と コラボして 心地よき日は 時も止まって
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俺を見て豊田真奈美を思い出すというおっさんとノリで握手
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偏差値の低い大学をあいつが蹴ったので俺補欠合格
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一般の人たちが嫌がることの大抵は俺大丈夫だよ
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雨上がり 東の空に 虹浮かび 曇った心も 晴れ晴れしそう
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夕食後のコーヒーに添え半額のどら焼きつまと半分こする
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秋深し 冬支度する 今日もまた 寒かったからね 鍋にするかな
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鍵かけて一人でトイレ突然の二歳の自立ママの目滲む
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怪獣が来たら呼ぶんよアンパンマン息子の中の最強ヒーロー
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ママきらいあっちにいってもういやだ三歳前の君の口癖
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「おむすび」と「おにぎり」とを比べれば うまそに聞こゆ「おむすび」の方が
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二歳児の髪の毛乱す秋の風飛んでっちゃうよぼくの髪の毛
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