ばたばたと おーゔんむされて 天上へ 成層圏こえ 漆黒のそら
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こどもの頃 風邪ひきゃ薬飲まされた 今更自力で治せるのかな
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多忙でも話す口調のやわらかき介護士を見て我が振り直す
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暑い日が 連日続き 食欲が なくなるはずが なぜなくならぬ
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おかあちゃんの ゆかたすがたは どうだった? わがらに感想 尋くすべもなし
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すき家にて異国の言葉聞こえれば並の一杯奢りたくなる
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手に入れていないものは失えない 終わりにさえできなかったもの
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列にするポン・デ・リングの輪を解いて繋げて繋げてずっと食べてね
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最後まで愛だと呼んでくれたから恋だったことが証明された
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真っ暗な私の世界に差し込んだあなたは光 眩いほどの
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この先は別の誰かに教わって? 私の役目はここでお終い
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海という名前を付けた犬は今日波打ち際を走る 初めて
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セーターは毛糸に戻ってまた編まれすこしおおきなセーターになる
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むらさきの絵の具がずるではないことをはやくだれかに教わりたかった
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ゆっくりと進めばいいな 君からのプレイリストの最初がよくて
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涙よりあたしに似合う輝きを瞼に宿すザクザクのラメ
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ひとつ越え かすかな祈り 導かれ 行方は見えぬ ひかり、願わく
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キッチンに鎮座している鳳梨ほうり一つ今日の私の心の気球
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その色を なんと呼ぼうか 夏の海 自慢するよな トビウオの群れ
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悔しいが投稿短歌不採用やはり知りたし落選理由
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昼下がり 一人俯き 歩く道 ふと見上げた空 揺れる提灯
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消息は いつもラインで 見てるけど やはり聴きたい 君の生声
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一匹のイワシとなって終電の漁火いさりびめいた明かりに向かう
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君の身に絶えず降れよ幸せが流星群のように静かに
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エアコンの効いてる部屋にいてさえも感じる今日はやばい暑さだ
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ビールには やっぱり枝豆 サイコーよ チーズ入り枝豆キムチに舌鼓
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四十路にて学びは続く霧晴れて見える世界が拡がっていく
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二兆個の 銀河ひとつも 残さずに 宇宙まるごと あなたにあげる
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夜。 ひかりはないのですか? くろいろのひかりがてらしているのですよ。
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また今日も 小粒の楽しみ 探しては 苦し紛れに 命紡いで
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