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たのしみは鶏皮、豚トロ、砂肝を 友と貪り帰路つく時
9
悩ましい 綺麗がゆえに 月並みと 侘び寂び選び 借りもの残る
5
何を慌てていたか 水飲み場にて 異音を放ち
噎
(
むせ
)
ぶ我が猫
23
鹿に金 どうしてこれで「
鏖
(
みなごろし
)
」 得体の知れぬ禍々しさよ
18
二時起きのツケを払いつ酒飲めば 覚束なきのほどこそあはれ
6
被災者に 賠償おりて 愚痴もあり 受け容れた側 市民町民
8
帰るたび酒を飲むたび眠るたび隣にきみがいればと思う
36
街で聞く カッコウの声 見渡せど 時計もなけりゃ 信号もない
6
翔平を 召し捕るロボが 出来たとて 関係ないぜ 視点違えり
7
緊急音
背中
(
せな
)
で大地の揺れ測り ついに来たかと諦めていた
15
厭ふべきものには目をぞ背けけるただ静けさを守ると思ひて
7
「僕ばかり」そうかな別に楽しいよ俺を気にせず笑顔を見せて
7
「非国民」レッテル貼って背を向ける あなたの日本 四畳半なり
8
ほろ酔いの舗道の目地に猫じゃらし ちひさな秋は ちひさく揺れて
14
風呂を汲み枝豆解凍準備よし日が暮れるまで農作業して
16
窓外
(
そうがい
)
に蝉を知る教室で
涼風
(
すずかぜ
)
に感謝を知った 我が夏よ
7
陽の向きと風の向きとが逆の時 日傘はおちょこイラっとなりて
16
下手なれど 好きこそ芸は 悲しけれ
断
(
た
)
ち切らむとて 諦めざれば
26
盃
(
はい
)
まみれ
千葉酒
(
ちばざけ
)
だらけの品書き 酢となめろうに チーバ君霞む
5
暮れ方の庭をトテトテ
往き来
(
ゆきき
)
する セキレイ追いて 水遣りも途切れ
20
尾で我の脛を弾きて行き過ぐる猫の斜影の笑ふがごとし
8
夫
(
つま
)
帰る一日分の労働の汗染み込んだ背広の重さ
4
見てなくていいのそれでも呟くの私の今を私が見たいの
5
がんばれは君をしんどくさせるかも四文字消して類語調べる
8
ガタ落ちの視力はスマホ漬けよりも月や星空見上げてないこと
30
テレビには 見慣れた顔が 昨日今日 御用学者も また然りなり
11
占いで言われた言葉外れたがあの日あのとき欲しかったんだ
8
友だちを呼び捨てで呼ぶ母親に吾子は「やめてほしい」と車中
14
そよ風が水面の月の影砕き きらめく波紋銀のさざ波
3
星流るまた一つ消す住所録 君の残せし文字をなぞりて
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