今まさに解き放ちたい衝動と 今の暮らしを守る心と
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笹船に 金平糖を ひとつ乗せ 銀河に着けば 星になるかも
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圧縮され続ける客用の羽毛布団 私は誰かを世話し続けたい
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宵闇のけやきから降る蝉の声 生きる力を振り絞るごと
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この花火 田山さんとさ 観れたなら どんな綺麗か 佐々木さんズルっ/😝
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友達でいたくないから浴衣着る予定を立てるフッ軽のふり
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今日母は悲しいことがありました 悟られぬよう立つ台所
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苦しみも 楽しみもまた 初舞台 一度きりなら 笑顔こそ咲け
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少しずつ搾取されてく酸素にも慣れて僕らは宇宙で生きる
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「遊ばん?」と 言えば前なら 「あそびたい!」 といってくれた。 今では 「いいよ」
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この腕を手当てするのがきみならば、だなんてもうない希望に咽ぶ
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せと市のお店の数だけ個性ありあれこれ迷いつまを待たせる
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懐かしの友と一緒に茶をすすり ふと訪れる間に思いを馳せて
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わたしにも権利があると思い出し、着るクロップド丈 決意の日
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離婚して漢字二文字 息子の名 「探しやすい」と笑う下駄箱
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蝉ファイナル あゝ蝉ファイナル蝉ファイナル セミ・蝉ファイナル? 蝉セミ・ファイナル?
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クーラーで 冷やされている 青灰の 空気にそっと 包まれている
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一斉に 雲に手を振る 集団の如 風に揺らるる 青紅葉アオモミジ
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「生きているだけで上等」言祝がれ 相応しき身か ぢっと手を見る/誕生日
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深夜2時インスタに君ひとりぶんあの子の右の打ち上げ花火
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夏の花 太陽の元 咲き誇る 夜に見ることは 叶わずとても
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目を開けて 絶望を見て 目を閉じる また目を開けて また目を閉じる
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妄言や うつらごとには 欺かれ 被害なき世に 悲しき人よ
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壊しても また再生す 蜘蛛の巣よ 目立つところに 堂々と張る
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ひとつだけ何をやっても許されるなら猫の額に本籍地置く
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花火見るたび 考える これこそが 火薬の正しい 使いみち
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すこしだけ ふつくらとした三日月つき見上げ 熱き洗濯物を取り込む>まだ明るい
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なにをやってもだめなのだとたしかめて旅の終はりにそれならそれで
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「安静に」背中が布団と癒着する 喉痛いまま ヒグラシを聞く
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君が言う年上が好きその枠に3倍の私は入ってる入ってない
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