平行線 こんなに近く 心ふれ 離れていても 君は傍に
3
弱いから群れて正しい側であろうとするのね 可哀想にね
5
無花果いちぢくの内と外とをはかりかね 蜜の紅色覗かせており
6
愛見つめ哀を解いて花が咲く 積み上げて往け光る真四角
3
ブレーキが壊れているの 上らなきゃ止まれないのに転げて落ちて
3
今日もまた 明日の自分へ 託すけど 明日はアナタに 渡せるように
4
幾年も 波間漂いシーグラス 見つけしきみの てのひらに輝き
15
土砂降りの 雨の中なら アナタへの 想いを口にしてもバレない
4
難しいものなのですね 早起きも自分を信じ貫くことも
5
昼日中 超ミニ歩く 駅近で 何故か夢想す 夜の戯れ
7
束の間の帰省の後のねこじゃらしママにお土産ぎゅっと握って /吾子四歳
16
辞めてなお 見送る花火 「首領・首領」どん・どんと 見上げる夜空 また見た夜空
7
太陽と月が交代 セミたちとコオロギたちも交代してる
4
楽聖ベートーヴェンに ドボルザークに 気合ON 若きも老いも 体弾ける
9
靑森は逢魔の岬にひとり鳴く鉦叩きゆゑたづねたまふな
29
地獄絵のなかのましろき彼岸花摘みてかへらずおとうとのかげ
37
盂蘭盆會のつくつくほうし施餓鬼會の佛法僧の聲も消えたり
23
母の系譜につながりゐたるいつぽんの髪ほつれやまずも
26
寺町の宵の旦の鳥啼かば埋めたる子守唄のきこゆ
21
スーパーで日に日に下がる米の値よあと暫くで新米も来る
8
砂浜に蒼く輝くシーグラス 見つけしきみの弾ける笑顔
16
い論も 口を閉ざせば 憐憫に 耽溺しては 自慰の如くに
9
老いる母 帰還願うも 繋がらず 十に一つの 言葉届ける
10
穏やかな豊前の青き海と空帰って来たとしみじみ思う
24
ふるさとへ新幹線でひとっ飛びとはいかなくてローカル乗り継ぐ
23
年齢が吾五十三妻拗ねるそんなに若く出すなよ秤
5
夕暮れにジョギング出かけふと気づく 風が涼やか秋はもうすぐ
8
「カレーだよ」と息子がストンストン切る玉ねぎの下、それ、お盆だよ
13
「朝起きたら カーテン開けて陽を浴びて」声にしないけど「死なないでね。」と
5
気に入りの夏ワンピまだ着られるやん 残暑の辛さと折り合いつける /38
26