めくるめく 月日に目眩を起こしつつ こよなく愛でる カーテンの先
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自画像を 命削って 描きだす 繋がり求めて 孤独のカフェテラス お題「ゴッホ」
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初めての黄色い雨靴嬉しくて 水溜りバシャッと踏み入る一年生
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弾丸を右に左に交わすチャリ浮けばツバメさ狙いが甘い!
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新しい アルゴリズムの 軽やかに 出逢える歌と 順 環の妙
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食べたいものわからず何もする気もないサイテーな吾を救うカップ麺
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ひとことと野菜いくつか描いてある武者小路実篤の色紙
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車両にて 戸の脇に立ち 教科書を読む 制服姿の少年
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父さんの言いたいことが分かるのは私だけよと母さんの声
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娘より五連休には帰れない瞼に浮かぶ両の腕中
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傘を干す暇なき我が町憂いては ニュースが映すダムの底見ゆ
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強風の まにまに上下 左右へと 弧描く雲雀 岸の樹へ消ゆ /改悪か改善か
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石焼は 名ばかりにして お焦げなく 世界一不味い ビビンバを食う /イオンモールKYOTO
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ガラス戸の わずかの隙間 吹き抜くる 風ぞ笛ふく ソプラノに似て /虎落笛
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等伯の 墨絵のごとき 夕空に 機首を下げつつ プロペラ機過ぐ /長谷川等伯
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曲がる角 虹を描いてかぶくチャリ 弾丸かすめて百花動乱
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もう誰かと添い遂げることを厭いつつ 眺めゆく犬や猫たちガラス越しにさ
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君は多分みかんの木から生まれたるアゲハ蝶来てふるさと思ふ
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標識の 短い影が 雄弁に 足元に見る 初夏の兆し
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水音の透ける煌めき細やかな窓辺の鳥の歌うさえずり
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あの方に何を言っても無駄だろう世界は今後どうなるのやら
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数々の記憶辿りて生家の跡 外塀だけがポツンと残りぬ
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選択肢 二つ以上 在ったのに 何故に選んだ 堕落の道を
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街路樹は 薄日を受けて ただそこに 綿毛になりし たんぽぽの花
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今にしぃ 偏屈義父じいが ふと漏らす かあちゃんだけには 到底敵わん
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誰だって己の翼に乗れる丘 崖から飛び立て風は吹いてる
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しんどいな。生きる理由も無いのにさ。「前を向け」とか言われることが。
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連休の何処何処どこどこ行きます報道もスーパ行けば変わらぬ人影
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かんもうき換毛期 ひとなでごとに 毛が舞って ねこの毛あつめて ボール作れそう
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空低く 雲垂れ込めて 「春」か「夏」どっちつかずの曖昧な朝
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