空を見て抜ける青さにふと漏れる一息つられ力も緩む
3
干からびた街を見下ろす雲の峰 どうかひと雨恵んでくれぬか /連日炎天
22
身を隠す 雲の格子に チラチラと  御身の歌を 月詠むべきか
5
名前ない 花束抱え 満たされる 今はこれが 大切な灯
4
膝痛に痺れに耐へつ 慈しむ 胡座あぐらに身を委ぬ温もりを/愛猫
16
もう行けぬ 夏の海には ここ何年  恋にこがれた 思い出遥か
3
来歴は語らぬおんな吾亦紅 秘めしくれなゐ命燃やして  
4
墓洗ふ眠るは企業戦士たち 熱き背中を思ひ起こして  
3
紙のはね 遠く飛ばした 幼子を 見やるひと影 足跡残す
4
薄ら目で 眺むカレンダー 明日には カバン背負って 布団とさらば…
12
スマホ見る 手に顔付け ゴロゴロと 餌をおねだり 三毛のあざとさ
8
手を伸ばし君の身体に触れている僕の鼓動を感じぬままに
5
新しく張り替え終えし「い草ゴザ」 草原くさはらの上大の字になる
28
畳には息子の付けし焦げ跡がい草のゴザで無かったことに(思い出)
16
古の 殷に伝わる 言の葉を  よく怠るも 日々新たにす
5
「言語化」は小賢し 言葉にし難き思いまで言いくるめるな 俺
4
「界隈」を名乗り微かな安堵感 核とは何か突き詰めもせず
5
あたたかいご飯に味噌を付けて食う何でもないけどご馳走の味
23
お前今日誕生日なの? 早く言え 片手で投げるハーゲンダッツ
7
サルスベリ、ツクツクボウシ、命とはうつくしい時限爆弾と思う
9
stardust 聴いてみてよ ハンプトン  最初のんびり 後のエナジー
3
手に持ったものどこに置く家の中散らかり平ら見当たりもせず
15
競馬歴 59年 過ぎました 忘れないのは 土日の曜日
5
行き止まり 俺はフェンスに またがって キミの手を取り グイと引き上げ
5
ゴロゴロと 雷様が 怒ってる 午前2時だと 地震起こされ
3
夕立に 降られて戻る 東屋の 冷房涼し 雇用促進
4
かわいいね ほんとかわいい かわいいね これしか言えず もどかしく
4
浜いたる 岡より眺む 松原の 奥の縁より 吹く風涼し
7
すべて燃え風に消えゆく灰のよに過去の記憶も消え去ればいい
4
本好きの意地を感じる絶やすまいと本屋のあとに本屋が出来て
10