秋進み味噌汁の具もきのこ増え味噌󠄀を解く手にネイル施す
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陽射し浴び またも一瞬 舞い踊る おけいはん占い きょうは「みどり」で
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また今朝も ちま猫ちゃんと よあけ夜明けみる せんたくびより、だよ なにからいこう
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ふと思う見つめる君にはどんなものどんな景色が見えてるのかな
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介護用ビニール手袋ビニ手MではややきついLはガバガバM.5欲し/まあメーカーでね
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美容院の予約する妻を見て願ふ。心優しきボケ婆さんたれ
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一日ひとひ経つごとに 寒さは増してゆく 添ひ寝す愛犬 湯湯婆ゆたんぽの如
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収穫日 となりのカボチャは馬車にされわたしはおいしく煮込まれている
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背広着てジェントル然とした私 頭の中は幼稚な妄想
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冥い日の十五時半で点灯す ヘッドライトが氷雨をよぎる
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キャンセルを押して終わるは早朝の浅草散歩夕暮れ銀座
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国の未来 知らしめるように 次つぎと 咲く場所呑み込む 外来種の花
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七十の坂を越えたる我なれど 見えてるものの変わりなきかな
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ラヂオからなぜか流れるハワイアン 氷雨降るなか日なた湯のごと
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平凡に静かに生きる願いあり ただ山を見て青空仰ぎ
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悪友は祖父にもにもおもふもの同じ歌読み同じ月見ゆ
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姉の名の ふりかけある事 嫉妬して 拗ねた紫色の思い出    (ゆかり)
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薄青い空ふっくらと朝焼けた雲が流れる鳥が散らばる
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未来予想 オールドメディアは煽りつつ紙面の片すみ 干支の運勢
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この星の真中まなかに咲いて誇れとふ眩し言の葉くうに舞いけり / アベノミクス幻想
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次々と 仕込みの肉に串を刺す 女将の首に薄っすらの汗 
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告別終えて私のかぐや姫暗闇の池に浮かぶ満月
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初めての短歌の書籍は猫の絵で僕はいつでも猫に魅せられ
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長袖を着て過ごしている今日この頃 自販機だけがまだ抗ってる
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ひび割れた爪をあなたのあたたかな手のひらに乗せて切ってもらう夜
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安心を手に入れる日は来るんだろうか三年日記も残り二年だ
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明日がくることが怖くて眠れない眠れなくても明日は来るのに
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透明な花火のように広がった 波の下から見上げた雨は
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銀木犀のお湯は 後日のお楽しみ もっとゆっくり 浸かれるときに(バブから数量限定で、金木犀と銀木犀が出てます)
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アイドルへ。助けてくれてありがとう。どうか私を知らないでいてね。
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