草をかき分け 人をかき分け 降りた先に何が見えるか 熊
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来年は 終活なんて 始めるか 勉強机 思い出浸る
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泳げるくらいの涙が出たら 私をその海の真ん中に浮かべて 
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お子ちゃまを おちゃま子と言い 間違えて ギャグが生まれる 瞬間を見た
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高齢化 老人ばかり うようよと している社会 見たくはないが
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目頭を 押さえて点鼻 薬を吸う 目には行くなよ ステロイド剤
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早朝に 妻に呼ばれる 夢を見た ハイと寝言を 言ってたらしい
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人間が人間らしく楽しめた昭和を生きし果報を謝して
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ニット帽 両手を入れて 温める 冬は寒いで 貧乏暮らし
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うたた寝に よき夢見たなと おもふ我 忘れられずにいる はつ恋よ
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手が離れ 会うこともない 将来が 想像できた さよなら代わり
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一年が 終わると言うが 一年が 始まるわけで 多少疲れた
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ヘラヘラと 笑っていれば 増長し 虐め遊びの 標的にされ
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渡された エラーばかりの 裏側に あなたもエラー 紙切れ一つ
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夢という呪いが解けたはずなのに ペンは宇宙に帆を立てていて
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うわの空私笑いて膝の上落されたらしパインキャンディー
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雨降らば茶色く濁る泥川の河辺に咲ける白き水仙
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こたびこそ根雪ならむと思ひしに三度目みたびめの雪もはや融けにけり
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女房と孫娘ふたり 三人で消えた ルミネのショッピングかな
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体調の良さそうな祖父 血圧の細かい数値気にしなくなり
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女の子の数だけ店のあるやよし 立川ルミネにひとり彷徨ふ
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「たまにめちゃ伸びる」といふ孫の背の ほどなく我に並びて抜かん
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何だって遊べる程度のセンスがいい楽器のひとつも弾けたらいいのに
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クマさんに保護区を作ってあげたいね人と争ふことのなき世を
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珈琲や ココアにお茶 せわしくも 飲み物あれば ホッと一息
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幸せな花を眺めて雲陰り いつかはかれると知っているのに
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年の瀬に市場群がる猛者もさたちを成敗したいこの大根で
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丸々と太った真鴨を間近で見 捕らへて喰はむと悪心起こり
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好きなのに嫌いだなんて言って抱えることになる無意味な感情
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駅に着き電車のドアが開くたび 冷気刺しくる、はよ閉めてたも
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