フルーツは美肌育成食ですと カラダの中から保湿ができる
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持つものは宙ぶらりんな心だけ確かなことなどないのだけれど
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セックスの話をしてる人たちとまひるまコインランドリーにて
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口座には905円しかあらず手帳とクレカでお手玉をしている
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鼻先をお腹にうずめ眠るきみ 赤子のような寝顔を湛え
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決戦は やっぱりいつも金曜日 父ちゃんの分拳に込める
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三日前できたばかりの恋人とミルクレープを剥がして食べる
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回らない寿司屋でウニ巻き頼んだらキュウリがなくて損した気分
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ふたりとも望んだはずだ分岐路と行き止まりのたびずれていく歩幅
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よく知ったカットスイカの種の味削除したあの人を探す
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燃え盛る如し 並びぬあかき百合 夏を待てぬと 梅雨前に咲き
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若い頃よく会話した後輩が道で会っても知らん振りする
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かんもうき換毛期 ぶらっしんぐは こまめにね ねこは ぬけげを のみこんじゃうよ
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サイコーに寝覚めのわるい夢を見て お花摘みにてリセット二度寝
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触れずとも 心に灯る 存在が 日々を支える 推し活に似て
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よくもまあ小柄な若い介護士が脱力母をヒョイと持ち上げ
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耕運機久々に聞く離農して原野畑に新しき主
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両腕にブスリブスリと注射針 慣れぬナースはこれだから嫌
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ドラキュラと呼んでやろうかリウマチ科 通院のたび血を採るなんて
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朝なれば 肌寒くなり 昼なれば 汗かく初夏に 気怠き青空
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週間と気温予想と雨予想梅雨夏秋と何処どこに頼ろう /天気アプリ見直しが恒例に
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両の手で握手する手に血が通う 中国ドラマ「墨雨雲間」
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万智さんの「生きる言葉」に教えられ「言の葉の種」撒いてみている
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人間の言葉のしるき特長は 嘘つけること 通じないこと
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ろくでもない人生だったと思うけど ろくがあってもどうでもないな
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半時もどこかでアラームが鳴っている 熟睡なのか? 孤独死なのか?
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似たやうなフォルムの恐竜見分け方まだ字の読めぬ吾子に教わり
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ラコステの小さなワニも嬉しそう ゴルフの朝の父の胸元
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今朝母は普通にしゃべる調子良しこういう時はよく嘘をつく
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風さやか若葉きらめく遊歩道わきの畑にエンドウの花
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