絵に描いた餅を眺めて皮算用取らぬ狸はとっくに逃げた
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昭和百年 懐古主義かいこしゅぎでは ないけれど たしかにあった 寛容かんよう熱量ねつりょう
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今は亡き祖国で生まれ直したい大空を飛ぶカラスとなって
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発熱の子よ元気出せ鯉のぼり五月七日の朝にも掲げ
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傷ついた 飛べない雛は 龍を呼び その背に乗りて 命を運ぶ「銀の龍の背に乗って」
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憂いがち連休明けもあと2日 数えて軽き木曜の朝
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晴れ上がり夏日になるとの予報あり長袖シャツを腕まくりする
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半ボケを子守りて英気を吸い取られたった月2のプラゴミ出さず
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Always 四丁目の四の四 夕日も見えぬ終の隠れ家
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これからは余白を埋めてみようかと 矢先の不調に哀しみの満つ
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来た球をすべて打ち返したけれど 三割なんて とても無理無理
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「半ドン」に心浮かれた土曜日の無邪気懐かし…なすことのなし
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目を細め 見る孫の連休 生き生きと 自然の中へ 溶け込む笑顔
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バタバタと過ぎてしまった一週間おそらくこれを平穏という
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釜飯の 弁当の釜 再利用 米1合炊き 王道としてる
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天泣に急ぎ帰り来取りこみし洗濯物を抱えため息
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展示さるる茶器を納めし桐箱を指差し幼な子「プレゼント」と云ふ
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日々何を 思い過ごして いるのだろう 猫とて人生 楽じゃないはず
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朝のとこギュンと伸びする猫のごと からだチェック老いのルーティン
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連休が終わってぽかん胸の穴苔生こけむ土塀どべいは何も言わない
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春宵の冷風ひやかぜの運びぬ 薔薇の香の優し 帰路の住宅街
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「ねえママ、パパはどこ?」「生ゴミ出すの手伝って、坊や」(真似かっぱ)
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朝のに 照らされている 麦の穂の 黄金こがねにかがやく 君の季節よ
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もの憂げな 空の下でも 花は咲き  鳥はさえずり 今日も今日とて
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湿る朝九日ぶりの通勤路 いつの間にやら草木はおがり
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懐に点すきいろの星ひとつシーツのテントはしろく膨らみ
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行き場なき子が公園の隅で噛む乾いたパンのこどもの日かな
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東雲しののめの 越前和紙に 千年ちとせの香 書き置く和歌と 影を背に行く
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春眠の 暁詠めり詩あれど 惰眠貪る我にいとまなし 
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続編のアメリカ映画時代とき移り 随分減りたり社内パワハラ
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