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ズルはしたくなかったから、何も言わないで別れたことを、後悔している。
5
ひと夏の恋もたった一文の末尾にばってんふたつ書いてサヨナラ
4
降り頻る雹に打たれて葱坊主砕けて種を蒔き散らすなり
11
いまさらに「今日は明日の
古
(
いにしえ
)
」と晩酌すなる今日の明け暮れ
18
謀略が 均衡崩し 世界戦 高笑いする 大富豪たち ※戦乱こそ格差拡大富豪の利
15
朝茜 紫雲たなびき 静けしや 山の音ね響き 幾山越えて 山嶺やまね陽射して みどり一色
4
「でも好きだ」と結論が出た帰り道。夕風に少し涙が涼しい。
5
咲きそめし桜かわいや咲き誇り散りゆくまでの時の儚さ
25
春なかば うす紫の朧夜に 時の篝火 言の葉揺らし
21
そのことに 興味があるわけ じゃないけど 君のことだから 興味があるの
4
春浅き君住む街にほおき星 欠片を追ひて永遠の歌詠まむ
25
小学六年生煮える欲さえも愛と嘯く僕が貴女の!(
処女
(
きす
)
を奪った、何て大袈裟)
3
ブッフェとは呼ばずバイキングというホテルで今夜家族と過ごす
11
ため息とともにトイレに入ったら、便座冷たくて、ついに泣きそう。
5
見知らぬ場所で勝手に死んだりしないでね あなたの命はわたしが測るの
5
雨けぶる土色景色
畔
(
あぜ
)
の肩肩身狭そにへばりつく雪
19
生き死にを「あなたに委ねる」と言う君は 笑顔でこの世をたゆたう天使
5
母さんの好きな花だね山桜ここならきっときれいに見える
28
真ん中の姉は似ている
亡き母
(
かあさん
)
にだから読まない僕の歌など
19
家裏の雪よ秋まで解けないで さすれば夏も涼しかろうに/雑草も生えないし!
16
仄白きソメイヨシノの二、三輪 早咲き桜の紅き喧騒
20
ドナドナがリフレインして坂のうえ白い建物母を送りし
16
もし逮捕されたら少女ではなくて女と呼ばれる歳になること
15
年度末 猫の手さえ 借りたいな ふわふわ肉球 何が出来るや
24
山肌が淡いピンクに染まるのももうすぐだよとお墓に話す
29
ゴロゴロと河原の石とじゃがいもは丸くなったり毒を持ったり
21
混み混みの イオンで気づく 春休み 子らの笑声に 周り明るし
17
山せまり川が流れてふるさとの駅はもうじき二時間の旅
28
標準語しゃべる男の声だけがローカル列車の旅をじゃまする
23
好き嫌い「憎悪」は枯らす木の幹を「
慈美
(
じみ
)
」は梢に小鳥を呼んで
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