めねぎ
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暇なポンコツ主婦

横にいる 貴方がいまここに居る 探してたのにずっと居たのに
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非日常フィルター越しに見やる街 同じなようで同じじゃなくて
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ざわざわと胸の奥から這い出でる 靄を掻き分け塊をなす
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暗い部屋留守番中に一人で観てた 金曜日の夜こだまする声/もののけ姫
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そこに居て欲しい人ばかり居なくなる それなら私が行く場所は何処
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雨の日も嫌いじゃないの 家に居てカフェラテ飲んで寝たいたいから
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天国に行けるかどうか分からないけど 内見くらいさせて欲しいな
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そこだけが難点だった年下彼氏 今日もバイクで旅するライダー
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ビール片手に花火がしたい ベランダでタバコ吸いつつ ふと思う夏
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彼岸花燃える赤色咲き乱れ あの日の記憶今は灰色
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両足の間で眠る温もりを湯たんぽにして私も昼寝
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人を人たらしめるもの掻き集め 捏ねて丸めて窓辺に飾る
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ぬるま湯に浸かったような夜の道 香り立つ風 見上げれば花
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賑やかな宴の後のお約束 記憶おぼろげハングオーバー
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舌の上で転がしては飲み込んだ言葉が詰まり窒息しそう
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小麦色コロッケ三つ並んでる 持って帰って育ててみるか
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飲み干したジョッキに残る泡のしましま 今日のは特に良い出来栄えだ
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目の端で揺れるふわふわ見ないふり まだ六時だし天気悪いし
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海も川も山もないの何一つないの此処には 嫌いじゃないの
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クネクネとうねる道筋その下の暗渠を思い共に流れる
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贅肉は贅沢な肉と書くのだからきっと私は大富豪
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黄色の陽浴びてぽとりと落ちた花枕に眠るライオンの夢
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朝漬けた瓜の浅漬け漬け過ぎて浅漬けなのか深漬けなのか
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目玉焼き黄身は固めか半熟か 両面焼くと言う手もあるか
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残り物集めてつくる盆の上 夫の知らぬ私の箱庭
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何一つ成し遂げぬまま陽が沈み それもいいかと手に取る麦酒
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繰り返し握って開くまあるい手 刺さる爪から伝わる安堵
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説明書読まずに捨てるそんなとこ似ているだけで嬉しくなって
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亡くすたび一つ抜かれる我が背骨 軸を失い立ち上がれずに
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トタン屋根鳴らす雨音廻る布団 やっと干せると詰め込んだのに
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