妖刀に好かれるタイプで困ってる背負うしかない危ないからね
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未踏の地 遮る砂に目を閉じる 磁界を開く揺れる大地に
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真っ白に視界を奪う極北は命を拒んで氷へ閉ざし
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老いたる身「介護」と言う名の荷背負い 黙々歩むあなたの道程みちのり /老老介護
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目の前の妻の記憶さえ消え去りて 見知らぬ人と 映りしきみ哀し /老老介護
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「あなたのお宅どこですか」問うきみに 「あなたと同じ」答える妻哀し  /居合わせた老夫婦の会話耳にして…
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岩山の鎖り場を行く感じする怖し我が家の急階段や
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雨の日はネット画像に時託すカウチポテト派冷和も在りき
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連休も終わる憂いにジッポーのオイルを足して点す夜かな
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夕焼けの逆光浴びる友たちの顔をどうやら覚えていない
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和傘抱く 舞妓の影の絵が浮かぶ旅籠無き道雨の綱島
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君のそのカツラは言っちゃ悪いけど禿げに毛が生えたようなもんだね
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浮く月は 闇の静寂に 動かざる 午前三時 烏の声あり
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一本の 煙草が消える まで君と 逢う日を照らす 蛍の如く
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偉ぶらず 戯け道化の 役選ぶ ドッと受けを取る 姿に憧憬どうけい
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妻の声「五十三回目よ」で目にうかぶ角隠しせし若き花嫁
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ほほえみて なにも語らぬ祭壇の 懐かしき父 我を許すな
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手のひらはたったひとりの想い人貴方には帰る場所があるから
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応えたいでも言えなくて重なった指先に込める一瞬の熱
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君のため なんてうそぶく勇気なく ただなんとなく紡ぐ言い訳
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ズルすぎる スルースキルが 高い君の ここぞの時の ノリの良さよ
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バスを待つ遊び疲れの人らいて実家で休んだ吾は歩けて
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では明日 またあの場所で 会いましょう 言いかけた時 下りる遮断機
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草を抜き 畑耕し 種を蒔く 今年もやっと 家庭菜園
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なにも輝いていない教室で今日もじっと秒針を見つめる
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わたしの必要を満たしてくれるひとがたった1人でもこの世にいたなら
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80年かけて酸素は人体に毒を与えるのかもしれなくて
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狼は雄叫びを上げることもなく聞こえる拍手は雨音のよう
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跳躍は祈りの形と重なってその羨望を氷の上で
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両翼が焼かれてしまう平凡な女の子がメタ認知をした日
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