ハイブラの ジャージで人通りを走る 人目が減って きたから歩こう
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めくるたびジョーカーだけのトランプに「敵ではなくて人だ」と叫ぶ
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環境と動物に優しい人でいたい。人間は、そう、どうでもいいっす。
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妄想をすることはとても好きだけど、妄想の後のため息は嫌い。
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農園で甘き香りの苺買い好みし夫に供ふ命日
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賭けとして入れずにおいたガソリンが二十七円安くなった朝
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今日こそは開花宣言春うらら 思い新たにそれぞれの道
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もういちど 観てみようかな プレイにじゅ うごねんごの ラストシーン
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紋付を 着たる十二の 少年よ 卒業式で 着てよきものか
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小学校 卒業式の 卒袴 十二の稚女が 着たる違和感
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「なんとなく」多用するやつ無能だと言っていた人さほどそれほど
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最期には鈍く傷んだになりたい やさしいあなたの傷になりたい
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眠りから 気合いを入れて 起きる朝 アプリおみくじ 大吉嬉し
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フラミンゴ二本の脚を入れ替えてつかれてんだね虚ろな瞳
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偽物の山の斜面に立ちながら異国の山羊はただ草を食む
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百首ももうたを  みて残るは  ただ一首いっしゅ  短歌うた深淵ふかみに  まどいけるかな
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花信風かしんふう  古葉ふるはを分かち  旅立ちの  新天地しんてんちへ向かう  いのちつな
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校庭にゲートボールの輪ありて子ら混じりゐる放課後の風
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ガタゴトと農道揺られ耕運機もろこしもいだ たくさんもいだよ
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情景の言の葉の糸 見へたらば ペンとふ編み針で紡ぐ歌
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久々の 視力検査で 1.2  ニカウさんには 及ばずとも
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迷い人ひざを抱えて暮れていたロスト寸前待ち人きたる
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太陽ともくし鬼の存在無意味なり同志ともを労ひ戦ひ続けし
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警備員 不動の様は 近衛兵 釘付けで見る JKの足
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涙腺をティッシュで押さえ目薬がジワジワジワジワ 広がっていく
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夢に見た 巴里、凱旋門、エッフェル塔 醒めれば 薄い 煎餅布団
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万葉の 防人たちの 長き道 誰ぞ知る人 家族への愛
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星屑を集めて君を作ったら蠍火さそりび燃える心を灯す
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蝦夷が泣く誠の武士が終わり告げ生きる者皆悲しみ胸に
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菩提寺の墓の間に間に風遊ぶ夕には春雨そぼ降るらしき
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