日曜日多分今日は日曜日 仕事しながらちょっとため息
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菜の花を踏まずに歩く健脚が春の土へと確かに触れる
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喉痛い 首肩痛い 腰痛い これが通常 初老のめざめ
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コンビニで 200円引き 発見した 排出率は いちパーセント
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花びらとさくらクリームのクッキーを みて花見といふことにせむ
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おかあちゃん、まだおきにゃいの?と ちま猫ちゃん おかあちゃんは花見は半ば諦め(副作用しんどい)
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桜樹の下眠る人々 あめと土と 生と死の境
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”DO NOT DISTURB”のドアたたく春とすこししゃべって一緒にねむった
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やわらかく やさしくしとしと降り注ぎ 木の芽育てる 春の日の雨
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思春期の憂い払いて青春の門出に立ちぬ十八歳じゅうはち皇子みこ 
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花を見に来る人を見に来ている 彼の心の美しさよ
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春の日に予報通りの天気雨 砂糖みたいに濡れて溶けたい
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春開幕のファンファーレ 曇天彩る花弁吹雪
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毛づくろい猫にチャンスと手を伸ばす ついでに舐めてねおこぼれ頂戴
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赤い糸 神の領域 さえ超えて 宇宙にいったら 私浮いてる
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駅前に咲いた桜の美しき 君は幾つでそれに気付くか
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大ピンチ 何千世界の 思考から あなたを選んだ 私のハテナ
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お昼には雨が降るよと宣言す予報信じて青空と傘
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物言えばこっちの方が悪くなる そういうくらいのお前の悪さ
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あたたかい ただそれだけで 幸せが 生まれてしばし 私を包む
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入学の期待と不安教室にはりつめたなか凛として立つ
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夕刻の校庭の隅ひっそりと新しき人待ちて満開
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二人ふたり今日はおんなじ誕生日 十三歳じゅうさん八歳はち…おそらくだけど
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枯れ木々の芽吹きも花も気配なく なお山眠る上信越道
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布団の中で丸まっている私 今日も明日もなにもできない
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君たちは何故小魚を残すのかそれでは外で生きて行けぬぞ
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西の山葉山では次第次第に追い詰めて白を消してく春の青色
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まだ知らぬ外の世界に憧れて 窓辺で冒険を夢見る猫
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意図せずに痩せてしまって複雑な米を買うのも躊躇する春
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雑草が 育つ土あり 作物が 育つ土あり 愛情注げ
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