女童(めわらべ)の ように小さき 母の肩 揉み参らせて 淋しかりけり /母を恋ふる記
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梅の花  生物学的 分類が  バラ科桜属やって  知らんかったわ
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時計ときを見て  まだかまだかと  待つホーム  春のきざみは  花びら舞いゆく
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太陽の  まぶしき光  に受けて  わがほしと  しずかに燃ゆる
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春浅く 霞かかりて 朝陽射す 光りあたれど 蝋梅萌えず 里山寒し その影独り 
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小庭辺(さにわべ)を 行きつ戻りつ 中日(ちゅうにち)の 眩しく白き 割烹着の母 /彼岸中日
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遠き日の 彼岸に会いし 人々を 偲ぶともなく ぼた餅を食(は)む /3月20日彼岸中日
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「雑草という草は無し」  よぎりつつ 次々抜き取る我非情なり? /牧野富太郎博士の言葉より
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一緒だね 二日酔いを 報告しあう まだ続いてる 昨日の余韻
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ヨーイドン津々浦々つつうらうらへこちらではひと足先に桜咲いたよ
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「うたかた」の色取り取りの生活を眺めておれば今日も安穏
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多様性だからといってなにもかも受け入れるほどタフではなくて
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借りに行き積読してる図書館の本チラ見して 彼岸中日
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春風が 優しくほおをなでるから 彼の温もりは もう忘れよう
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白銀の 黄色一色 春はそこ 朝陽こぼれ メジロさえずる
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西陽差す 社史編纂室の ブラインド 埃の先の 背の焼けた本
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仏壇の蔭に身を寄す蜘蛛の子よ まわれ右する掃除機の先
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1番とくべつに なれなかった哀しみを 吹き飛ばして くれ春十番はるじゅうばん
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幕末の時代も生きた老木よ映した景色を伝えてほしい
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今朝もまたぼんやりな空に「また今度」と見送りきめたマザー牧場
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憧れは酒を友とし書を師とし晴耕雨読悠々自適
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覗き込む青白い顔ついてくる疾走中の夜の高速
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いたんだよ柳の下で真夜中に白い衣装で髪振り乱し
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夢で見た俺の死に顔そっくりだ鏡に映る目を閉じた顔
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朝の水溺れるほどに飲み干して溺れてそして戻ってきた身体
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くさや好き差別されても耐へぬいて 妻に隠れて独り味わふ
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旅の空 西陽射す 茜色 草の葉萌えず 道を急がず その影坐して 山の端霞む 
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炊きたてのご飯にのせたうにくらげ 着色料でも旨ければよし
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ほー法華経 千葉の田舎の工場の駐車場にて初鳴きを聞く
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自分史をながなが語る男には あくびとともに哀しみ誘う
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