ちょっと先のちょっとした幸福を手がかりに今日の呼吸を明日に繋ぐ
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母さんに昔のことも聞きたいが記憶はみんなフリーズドライ/お湯を注ぐと戻ったり…ないない
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君好みし桑の実もなし君もなしつゆ空あかで錆びぬる鍬の刃
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相応の値段はありて千円のうな丼食えば本物恋し
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こずゑよりうちかたぶきて眺めつつ鳶のさしさ忘れかねつも
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最終話迎へし春ドラマの曲 耳に残りし淋しげな朝
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ファミレスのビミョーに「あれれ?」の違和感は 六月十日のプチ値上げかも
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赤い実の中は毒だと知っていて 手を伸ばしてる必要だから
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狭苦しい教室の中で生きるには 恋でもしないとやってられない
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人の影を喰うような音 鳴り止まぬ夕立は馬の背を分ける
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心配はサッカーだけであってくれ風か嵐か梅雨の幕引き
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不思議だな身体を借りて感じてる幾十億の意識が今も
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ヨガマット目にした女児A「まほうのじゅうたん」女児B「いったんもめん」
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夜も更けて無人の派出所過ぎゆけば血豆のごとく腫れる赤灯
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何枚も死亡届をコピーして何度書けども複製せぬ母
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何となく予定の歌を差し替える緊張のラジオ震度6強
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ねこたちは まどべにならんで おそとみる 「あめだにゃ」「あめだにゃ」 「ねむいね」「ねむい」
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お菓子でも小さな子供が好きなもの 霊能者からの助言を守る
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父の兄 幼き体抱っこされ 立派な遺影はその子にはない
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五月雨の[降る]江の真菰まこも[刈り]にだに来ぬ人ゆゑに恋ひわたるかな
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歳を得てマルチタスクの中抜けて 失うほどに朝のすがしき
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母親が施設に行ってちと安心朝からの地震心が折れた
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厠にて座して唸れば暁の あにはからんや 結句の結ぶ
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名を問えばキクイモというデイの庭青葉茂りて生き生きとせり
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デイ友の悩み聞きしが老いゆけば一様にある健康不安
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ブンブンと羽音の如き草刈りはたまさかキンと石を弾いて
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君の肩濡れないように持ち替えて期待している右手のネイル
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五月雨に涙尽くした紫陽花を縁どる「やくも」の車窓過ぎゆく
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揺れの中寝たきり母のベッド脇逃げるにしてもありゃりゃこりゃらだ/地震
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傘立ての隅の長めの邪魔な傘相合い傘も想い出の中
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