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十歳も想う人いてこの街にひょつと会えぬか忍ばす茶代
4
夏も末されど炎天続きけり秋を恋いて竜胆愛でる
9
国憂い切腹の人彼岸から嘆くこの世は何処へ向かうや
11
膝の上 微睡む
愛猫
(
きみ
)
の耳もとを くすぐる秋の初風嬉し
17
冷凍庫パンパンになる不便さとホタテの山がドンドンドゴォン
5
霧かかる記憶のすみに残るひと思い出せぬはそれだけのひと
8
「またね~!」といつとも分かぬ兼ねごとを互(かたみ)に知りて手を振りにけり
9
片足でとんとんとんと飛び跳ねて耳の水抜くプールサイドで
18
顎のせて 胸上ごろ寝 計るとも 夜の猫餌 蓋は開かずに
9
「ダイフェン・札幌・ミルウォーキー」 と戯(ざ)れて哀しき朝の服薬 /抗菌薬: ダイフェン
7
ハイジなの 夏の夕方 遠回り なにそれと笑う きみだけ連れて
5
子や孫に旅の記憶のリンク貼る
D
N
A
ごと経験値となれ
9
さくらりら 季節はずれの ピンク色 楽し嬉しい 全部つれてく
7
4人目の高齢女性ホームレス炎天下には涙も出ない
7
短歌とは小さな川だ今これを読んでくれてるあなたが海だ
7
きらきらと貴方の目から落ちたのは鱗ではなくカラコンでした
6
夕まぐれ、われの内部に生と死の汽水湖ありてさざなみの立つ
7
隙間から 覗く私と 目が合って もう大丈夫 私を連れて
6
字面
(
じづら
)
見て一瞬ギョッとしたんだよ「美人局アナ」何とかならない?
9
雨上がり虹の七色橋を架け風よ連れ去れ募りし想い
5
空いた手に 掴めることが 待っている そんな歌すら しみいるいまだ
7
夏のはしっこつかまえよ 檸檬の香 ホット珈琲に ゆるく溶かして
7
夏が来て私達見て意味深に冷めた目をして去りゆかんとす
7
ベランダで 最近園芸 始めたの いいよね演芸 俺もやりたい
3
舞うほこり 白き光に 浮かびおり 黒き部屋にも 風入れながら
10
開封すビニール袋の音をば聞くたびお菓子を欲す心理
17
妻病みて主夫となりたる吾がゐて みそ汁の具を妻に聞きたり
24
悲しいと言へば届かぬ悲しみを言はずに君の前に置きたり
30
全部言う!言わない方が幸せなことを詞にして飯を食うんだ
4
一朝にして秋になりぬる涼気かな 指は肌滑り 夏の澱抜けて
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