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今はただ
密
(
みそ
)
かに愛づる君恋し 逢ふ瀬少なし夜桜の散る
7
煩悶は悪魔の餌と断ずれば無心を神は供えと受くや
5
肉を食む
晒
(
さら
)
しのように 柔らかき 正座して見た 夢の断片
12
知らぬ間に似たり寄ったり首傾ぐ画面の奥にアルゴエーアイ
4
言葉など無用と知りつまた此処に意味などはなくこのひと時を
6
道路脇 赤青黄色 看板も 時雨にくすみ 明日は土曜日
11
考えを止めれば仏諭さるも矢先に矢継ぎ早くも挫折
4
大陸の 雲流れ込み 覆いたる 時折の雨 冬混じりつつ
11
下町の暗い夜道に浮かぶ顔 女性が
佇
(
たたず
)
みスマホ見ていた
13
神無月さいごの歌はホークスの優勝セールのイオンでしめり
5
こふかたはこころのなかにおりまするつむればひびくびわなるうみに
4
鏡みて年齢をしる事のみが若さを保つ道しるべとなり
6
雨の朝心和みぬ煎茶の香歩行訓練廊下リハトレ
26
夏終る恋はうたかた砂時計 指のすき間を零れ落ちゆく
5
荒野へと放たれし山羊振り向けば銃声ひつと風に消えゆく
4
やかんの湯吹きこぼれしは吾の奥眠り続ける熱呼び覚まし
9
一本のネギの温もりありがたし助け合いよと笑う隣人
10
自転車に 電動アシストが 備わりて 老いても住める 坂のある町
16
鼻を突く 臭ひの中に 居しことを 忘れて夜半に 銀杏を煎る
13
何を食ひ 何をすべきか 自問する 石露はなる 玄室の中
13
牧神の昼寝を破る叫び声か弱き羊パニックの丘
5
踏切に 苛立ちみせる ハイエース はたの水路に 竜胆を見る
7
雲かかる迷路を進む十六夜の夜風頼りにただひたすらに
8
月のない夜にしとしと降る雨は心なくした
吾
(
われ
)
慰めり
10
惑う星惑わせる星どちらかに君となれるか確かめている
7
"I miss you" "Miss you too" 愛のない返事と 合わせない目と 時雨と
5
ひっそりと たたずむ路地に 町中華 餃子とタンメン 素朴なランチを
21
鎌を手に奇声を上げて紅葉狩る
(
嵐吹く 三室の山の もみぢ葉は
)
竜田の川の 錦なりけり 069/100 能因法師
10
外干しか 部屋干しか 天気予報を相談役に 曇天の朝
25
雨上がり 日差しを浴びた 庭先に 四季桜咲く 山あいの家
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