美月みん
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短歌に出逢い、言葉を紡ぐことがとても楽しく美しいことだと知りました。
私にとって歌を詠むことは「心の浄化」です。

母の背を追ひ越し時ぞ面映ゆく惜しめど戻らぬ温き眼差し
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君のため皮ごと煮込む無花果の真紅に出でて匙を染めゆく
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新米の栗のご飯を炊く背中、秋一番の母の手仕事
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猫の目のようだと怒る君だって雨天決行!長靴持ち出す
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石けんのほのかな香り新米くん仕事もキレイな職人気質
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傘たたみ銀杏並木の歩道橋 スマホの画面に虹を描きて
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「淋しい」を集めて雨に乗せたならミのフラットを奏でるだろう
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腕枕ラケット振りし君の手よ時計の跡に夏を返して
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朝湯浴びビールサーバー注ぐきみの滑らかなる腕ひと筋の汗
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湯気の先二度頷きて笑み零れ天津チャーハンで仲なおり
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ふみちゃんの母さんの味ちらし寿司。酢蓮の手間を今に知りたる
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味噌少々母から受け継ぐ隠し味きみ得意げに襞をつけおり
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ホルモンや滴る脂は炭に爆ぜ食わず嫌いを君に詫びます
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オムライス君から初めてリクエスト名前描こうか迷うも嬉し
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ふたりぶん茹で過ぎた麺「ごめんね」も明太に添うスパイスとなる
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手のひらに淡く染まった撫子は満ちゆく月の残した香り
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秋雨に君と逢わない日が続きピアスの穴も塞がるだろう
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ひとりをり熟れたる桃のうぶ毛撫で沈む指先果汁を湛む
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くるまれて夢見ごこちに懐かしの朱く染まりぬチキンライスよ
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栗を剥く母の背中の小さきに声かけられず十三の秋
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海の声。夏の残像夕立に君は前髪濡らして俯く
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雨宿り相客のきみ尾も濡れてふわり目が合うぼっち同士ね
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香を放つ盛りを過ぎし桃ひとつ沈む指先果汁を湛む
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鳴き声で君だとわかる 角の先、尻尾を揺らしてちょこんと座る
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日輪の大地を蹴って踏みしめて命の鼓動、脈々と繋ぐ
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ふるさとの稲穂を撫でる涼風に今日こそ生きむ九月朔日
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白檀の香りを纏い手を合わす涙ひとつぶ孝行なれと
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通り雨ビニール傘越し香り立つ君のうなじが眩しく揺れる
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引き出しに推敲重ねた恋文は八十円の切手そのまま
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蜜絡む大学芋を作る手をじっと見つめた小二の九月
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