美月てんみ
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初心者です。
短歌に出逢い、言葉を紡ぐことがとても楽しく美しいことだと知りました。

結晶を 君が灯さむ彼の町へ ダッフルコートの肩に降り積ませ
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贈られし小五の春より時刻み革のベルトが大人めきたり
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湯気の立つ釜揚げ蕎麦を運び来る茶髪の彼の白き指先
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爆ぜる音 重なりゆくは我が鼓動 君から逸らむ蒼き花火は
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朝の陽に蓮を咲かせる泥水の熱おび深く命そそげり
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一光よ 病室に刺す朝の陽の プリズム色がドア染め抜ける
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窓に差す陽を握る手の小さきを 光は溢れて我に開けり 
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頬染める君に捧げよ 雪溶けに溜まる水こそ『虹』の光らむ 
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彼の前で肩先震はす君からの  「二月の義理」の黒より苦し
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彼年の屋台の灯りに導かれ 金魚片手に繋ぐ父の手
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大阪でGoogleマップついに閉じ おばちゃん指す指冬の陽は濃し
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ほろ酔いに茶葉ほどけゆく数分の 『リンダリンダ』全力で聴く
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晦日の夜 踵の減った父の靴 磨きあげたし 除夜の鐘聞く
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窓に差す陽を握る手の小さきを 光は溢れて我に開けり
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雪を踏みキュッキュと鳴らし翔ける君 その背の白き羽を震わせ
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新雪よ 頬を赤らむ君の手は 我が手包みて微かに震え
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黒糖のひと噛りにて誘(いざな)われ 御国訛りよ『島唄』の調べ
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深夜なら黒糖紅茶と藤井風  胸の奥まで、ふう、じんわりと
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風呂上がり柑橘の香を纏いし君よ 肩には泡のひと筋残れり
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虹立てば狐が纏ふ白衣 嫁ぐ日の雨しめやかなるあと
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今宵こそ回り道せむ 蒼き森  月のあかりを地図として踏む
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屋上でオムライス食ふ唇の赤 眼下の白き傘に零さむ
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雪をわけ団栗見つけ食む栗鼠の音の響に染まる苔かな
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水疱は逢瀬のごとに透きとおりあと残らぬよう君を忘れむ
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縁側で三つ編み結ひし母の手の熱を帯びゆく幾春ののち
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ふんはりと卵を覆へばスパイスの印の国めきスプーン踊るも
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静かなる炎を抱きて闘いし タイ緩むるを背中で感ず
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