美月みてん
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初心者です。
短歌に出逢い、言葉を紡ぐことがとても楽しく美しいことだと知りました。

スカートのゆらぎを気づかれないようにそっと心の窓を閉じてる
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宵闇に散り際を急く花ふらし ゆく春惜しみ並ぶ歩早む
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春ゆくをまわり道せむ 手を繋ぎ月の蒼きに追ひかけられたし
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水曜の美術館前バス停で春めく君の頬にひとひら
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レモネードひと息飲み干す 早春の微睡み覚めし夢こそ清く
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春巡るバス待つ子らの青き列 畳みし羽根におにぎり忍ばせ
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如月の名残りのがんも半分こ おでん仕舞いは春の合図と
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いく粒かコーンの甘み染みゆかむ 主なくしたカップ温め
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暮れなずむ駅の階段 手すりには傷の数だけ笑顔、泣き顔
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春めきて微睡む縁側 そよ風に清き鈴の音 季節を忘れ
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陸橋に揺れるスカート西陽差し冬の終わりは風の音に知る
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針を止め欠伸のひとつ伸びをして夜の明けたるにひとりと思ふ
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深夜二時肩を落として灯を求む 冷蔵庫より小さき「おかえり」
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春冷えに白く膨らむ花たちを束ねて行かむ清き風待ち
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氷雨ゆき軒の下こそ暖めつ 虹の青いろ冴へ冴へと見ゆ
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羊羹の栗大き方きみに遣りふと手の触れし春炬燵かな
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放課後も解けぬ問題 青ペンは数式よりも君の名なぞる
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浅瀬ゆく小石の光り掬わむと水に透くる手幼き紅葉
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振る袖を羽根とぞ広ぐ青き君 舞ひ立つ時を今と知るらむ
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鼻の粉さえ厭わずに口つぐみ羽根は狐と君の焼き上げ
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切りたての君がショートの襟足よ 春空仰ぎ吾頬赤め
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肩触れつ 春待ちバスは宙を駆け無限の星をひとつずつ巡る
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宵闇を兵児帯へこおび緩め歩を運ぶ 金魚片手に繋ぐ父の手
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春想ふ 砂の丘へと伸びる影 そっと繋ぐ手熱を帯びゆく
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握る手は嘘なきものよ 終電に 息の白さと「またね」の蒼と 
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花ひとつ新芽に咲けるサボテンの 人の痛みに寄り添わむとか
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オレンジに背を染められし 縁側で編む手を止めて微睡む午後よ
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父の歳追ひこす春の来むとする 遺せる文字の飛龍のごとき
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カップへと琥珀の滴る音さへも 君待つ時を満たしてゆかむ
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満ちる月 炬燵に入りて 羊かんを 栗の寄りしぞ君へと分けむ
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