夜行バス詰めた野山のプネウマを啜り僕抱く東京火葬炉
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朝まだき 毛布をたぐり目をつむる ひたひたひた 秋のあしおと
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夏休み 強者どもが 夢のあと ソファの下に トリケラトプス
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人の為食事を作り共に食う煩わしくも楽しくもあり
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もういっそ燃えてしまえよ この歌も僕も世界も灰にしてくれ
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「きれいだね」 花火見ている 君が言う 僕は言えない 「君を見ていた」
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もう決めた 研鑽積んでこの歌を研いで磨いてあんたを殺す
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「疲れた」や「暑い」とばかり口をつく「愛してる」なんて言う余裕無し
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少しでも 君を感じていたいから 閉じられずいる 液晶画面スマートフォン
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衝動でシャッター押され友の家花火も見れぬ過ぎゆく八月
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愛なんて 不確かなモノ なんかより 僕を信じて ほしい君には
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夏雲の濃い影は行くゆっくりと山から山へ涼しさ配る
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盆去りてココはまっすぐ帰りしか ちまねこちゃんへ寄り道なんて(笑)😻
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図書館の 貸し出しカード 彼の人の名 彼は二か月 では一か月
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自販機の買った飲料取るのさえ億劫なりし炎天下の昼
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朝顔をいけた花瓶を置いたからいっしょに見よう 帰らないでよ
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暑い折北海道の人はもう雪の話を始め出す頃
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死にたけりゃ死んでいいよと誰一人言ってはくれないこの世の厳しさ
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ぶれていく鉄の鳥引く雲の跡 下校時刻の白線みたい
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薬箱二錠残ったトラゾドン 君が残したアクエリで飲む
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ねんねこよ母の歌いし子守唄 もう寝ていいよおやすみぷりん
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いいね👍よりLINEスタンプ送りたくなるよな短歌うたの有りてウズウズ
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クーラーで冷えたからだを温める 君の背中はもう無いんだね
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残り物チンして済ます昼ご飯 盆休み明け戻る平穏
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色褪せたTシャツをそっと抱きしめるいつでもあの夏の海へ飛べる
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ひまわりの迷路ではぐれた誰だっけ?取り残したまま背丈を越した
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食前の黒酢のもずくが染み渡る 疲れたカラダに喝を入れるやう
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遠雷に風巻き起こる夕まぐれ 百日紅舞い 尾長飛び立つ
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トランプの色は黒いろ赤い色 闇と血の色どす黒い色
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空響く鳴る神様の大太鼓 雲の向こうは神の宴か
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