望月を眺めて君を思い出す満点の笑み思いがけずに
1
もし四季が線ではなくて円ならば秋は春と目が合うのでしょう
13
ねぇ今日の夜空に浮かぶあの月は待宵月って言うんだってさ
2
3年間だからいいと言うけれどあと30年通いたいくらい
3
寝る前のまどろみただよう静謐にクーラーの音まだ夏去りぬ
1
うす雲の影から光る中秋は同じ空見る陽に負けんぞと
0
「嫌がらせとして長生きしてやる」と考えてもいい。参考までに。
0
サントリービターキャラメルラテの夜 絡める舌の 甘さ探して
1
「暗い」とか「冷たい」だとか人々は光や熱を求めすぎてる
4
急がねば 急いで恋にしなければ 気力が果ててしまわぬ前に
1
恋人がソファーを発って恋人の優しい不在に私が座る
1
いくらでも捨ててしまっていいような何かばかりが積もりゆく部屋
5
いい加減 しつこく願い 断られ 願う相手や やり方変えて
0
ユザワヤでギンガムチェックの生地を手にとって想像する未来形
4
天国で高笑いする神の目を射抜く弾丸ひとつください
1
いつか来し岬に立ちて細波の音の中僕の吹くナラタージュ
5
まあいいや暦の上での晩秋に上着も羽織らず土手を歩こう
7
生きてると 私に似てるものも見る 血の色してた朝焼けとかね
1
己が身の我が儘で遠ざけた人恋しがりただ虫の音は遥か
1
見上げれば真ん丸手前の月があり いつも欠けてる僕とおんなじ
6
何もかも綺麗に見える秋が来た きっとそのあと枯れて逝くから
0
清濁の濁は君への猜疑心 呑み込み大人になってしまう
1
この世界の主人公は自分ではなかったと思うLINEのやり取り
2
ナストマト スイカピーマン なしぶどう  さつまいもくり さつまいもくり
2
千キロの移動をしてもこの体からは一歩も出られていない
1
彼岸花そっと咲きだす静かな夜キャンプ日和でみな月を狩る
1
理念とか きれいごとばかり! 施設生活は誰のためだ
0
休み明け 通勤中に彼岸花 中に白き花あり 我のごとく
0
あの曲にしか癒せない「何か」の正体「孤独」と気づく脱衣所
0
昔見た映画のラストシーンならひとりで何度も泣かせてくれる
0