しろの    フォロー 11 フォロワー 8 投稿数 56

センチメンタルなひと

切れ端の証明写真を貼り付けて「生きたいから」と書きなぐる夜 

俯いている青年の睫毛見て息を飲む朝、許されたい朝 

帰り道 僅かばかりの恥じらいで折られてしまう葱の気持ちは 

瞳から落つ水滴は宝石となりて名前も価値もつくなり 

緊急で停車をしてる車内にて溜息を聞かぬようイヤホン 

綺麗だとなぞってくれた手の甲に油がはねる、長袖の夏 

ごみ箱にすら入れない塊の名前も行方も誰も知らない 

またひとつさよならをして豆乳を飲んだけれどもまだ苦かった 

フロイトもユングも知らない夢のなか 君と出会って得意に笑う 

布団にて「わたしの愛は三角でぼくのは四角」とか話せたら 

きみの青はわたしの緑 でもいいの 横断歩道は一緒に渡ろ 

コーヒーが冷めゆく痛みに耐えられず氷を入れるぬるい悲しみ 

予報より暑かった日のコートってやけに重くて、私に似てる。 

満員で空いてる席には透明の爆弾がある、空気を読むの。 

かの昔、駆け出したはず。人生は 非等速直線運動 

パラパラと糸がほつれるモンブラン、幸せが終わる音はこれだった 

ひとが言う「誰かに似てる」が集まって、私は誰かになっていくの 

大股で線路を歩く 童心に帰りきれない タイトスカート 

生きたくて 紡いだ言葉 過ぎてった タクシーに託し 小道を歩く 

いいね「1」社交辞令のタップならないよりマシな「0」の底上げ 

非常口 いつもいる彼 その先に何があるのか、逃げてみようか。 

これでって指で囲んだシブースト。りんごのケーキとも呼べなくて 

白は「色」染まらない白を愛して ただ真っ白であるだけの価値 

すれ違う男女が遠い。地球外生命体だ、私はきっと。 

自販機は社会の縮図、コーヒーと炭酸水は隣りあえない 

愛してる、なんて無限の免罪符で私の涙を拭かないでよ 

もし四季が線ではなくて円ならば秋は春と目が合うのでしょう 

地下鉄の風に髪がなびく時大人になれた気がした東京 

USBのフタを閉めない僕ですが人に優しいと評判です 

「硬いもも、美味しいですよ」「そうなんだ」バキバキ齧る。惹かれゆく音。